デウスエクスマキナ
2014/01/04
どちらかといえば演劇やオペラでの手法。
解決困難な中、絶対的な力を持つ存在が物語を解決してしまうこと。
先日マクガフィンをやったんで、これもやんないとですね。
ただ、マクガフィンと違ってデウスエクスマキナ(以下DEM)は悪い意味で使われている気がします。まぁ観客からしたら「どうやって解決するんだろう」とワクワクしていたものが、いきなり超自然的な何かによって解法を見せられたらガッカリしてしまう気持ちも分かります。
なので、どちらかといえば困難な状況の解決方法を指して「これはDEMか?」と判別にかけるような使い方が主かもしれません。
もちろん良いDEMも沢山あるので、一方的にこれを否定するのもアレですが。
基本的に、DEMが迫られる状況というのは悲劇的な流れから起こります。
解決困難という状況は要するにバッドな方向に向かっているということなので当然っちゃ当然ですね。
そしてDEMは「その悪い状況を解決する」という役割なので、物語は基本的にハッピーエンドとなります。DEMでもいいから後味の良い結末にしてくれ、なんていう状況もあるかもしれません。ただ何をもってハッピーエンドかは個人的主観にもよるので何ともいえないところです。
有名所だとファウストでしょうか。あの結末をグッドと取るかバッドと取るかは人によって違うと思いますが、まぁ最悪ではない、というのは確かです。
ポイントとなるのは、DEMは必ずしも全てを解決する最良の結末はもたらさないということです。自分的にはグッドかバッドかもさほど重要ではありません。
むしろ良い方向に向かっていた物語が超自然的な何かでバッドになるケースも自分的にDEMなのです。逆DEMではありません、DEMです。だからファウストもDEMなんです。さっき「基本的にハッピーエンド」と書いたのはそういう例が多いだけで、あらゆる問題が完全に解決するというケースはそこまで多くないとすら思ってます。
じゃあDEMって何なの?ってことですけど。
広義的に、物語に介入する絶対的な存在がその物語の結末を決めること、だと思っています。この理屈だと、DEMの有無は「絶対的な存在かどうか」になってきます。もちろん絶対的な存在がいても、物語の結末を直接的に決定しなければDEMにはなり得ません。
そもそもDEM問題はフェア性がどうかって部分になりがちですしね。
ただ、自分的にはミステリだとNGだけど、ミステリじゃなければフェア性は問題ないと思うんですよね。要するにDEMは悪くないって立場です。好みではないけど悪い手法じゃないというか。
ミステリは前提として読者との駆け引きに面白さの主眼が置かれているのでアンフェアな解法はタブーだと思ってます。
ただ、読者との駆け引きを面白さの主眼に置いていない作品であれば、アンフェアであっても良いと思うんですよね。
ただ、ここらへんの境界線もあいまいっちゃあいまいだから何ともいえないんですけど…
とまあそんな感じで。
機械仕掛けの神が出ない物語にするか、読者の望む機械仕掛けの神を作るか、どっちもアリだと思うんですね。
1/3の拍手お返事です。
■エッグマフィンさ(腹ペコ)
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