今日はdokococo制作のステルスアクションゲーム「忍屋」をレビューします。
一言で言うならば、良い意味で非常に硬派なゲームです。
世界観・舞台・登場人物・物語・ゲーム内容ほぼ全てが濃厚かつ本格的。
ここまで渋かっこいいのはフリーゲームでは珍しいんじゃないでしょうか。
ゲームのクオリティもかなり高いです。
見てくださいよこのゲーム画面。
個人製作でここまでやるのかって感じでしょ。
細かいけどこの家の屋根に掴まって登れるし、屋根の上を走ると瓦の音が響くんですよ。そこまで拘んのかよ!ってノリですよ。
他にも小鳥がとまってる木の枝を掴むと小鳥が逃げたりとか、マジでこだわり方が尋常じゃない。さすが数年単位で作り込んだだけあるなというクオリティに仕上がってるんです。
あと、ここが重要なんですけど。
最初に「硬派」だと表現したのは、アクションシーン全般において世界観を大切にしている姿勢が随所に見られたからです。
タイトルの通り、忍者が主役のゲームなんですけど。
最近の忍者はもう何ていうか、全然忍んでないというか雷バチバチ鳴らすわピアス開けまくって入れ墨入れまくりの派手派手野郎ばっかで、戦闘も大音響で大爆発起こして「お前らどこを忍んでんだ?」ってのが多いでしょ。
忍屋は違うんですよ。
アクションひとつひとつがマジで忍ぶ者。
とにかく渋いんです。
ステルスアクションという「ゲームシステム」と「世界観」が融合している。
だからボタン連打して派手に攻撃を叩き込みまくるゲームじゃないんです。
そんなの全然忍んでないじゃないですか。
冷静に状況を見極めてじっくりと腰を据えて慎重に進めていく、ステルスの緊張感がとても心地良いんです。
もちろんボタン連打で攻撃を叩き込みまくる進め方も可能です。
けど忍んで必殺の一撃を叩き込む方がテンポが良くて爽快なんですね。
まぁ、たまに気分で弓兵ボコっとくか~って感じでタコ殴りしてましたけど。
物語も変に捻ったものではなく、直球で王道。
本格的な和風活劇で、深いテーマを扱っています。
敵も味方もみんな魅力的で、物語が進むにつれて一人一人の背負っているものが密接に絡み合っていく。無駄な描写は一切ないからダレずに分かりやすく最後まで駆け抜けられるんですね。
クリアした後の読後感が本当に素晴らしかったです。
なんて綺麗な物語なんだろうと、心が洗われたような気持ちになります。
王道が好きな人には特にお勧めです。
登場人物は皆魅力的なんですけど、えぬは特に日照子さんがお気に入り。
主人公・椿の良き理解者として、時には道を示す先導者として力になってくれる心強い人なんです。奥義伝承でこの人が出てきた時は「ここまで物語とシステムを融合させるのか」と感動しましたね。中性的な容姿も好き。
まあでも誰が一番好きかぶっちゃけ選べないです。
みんな良いキャラしてますもん。
無駄なキャラが誰一人としていない。だから登場人物が増えても「これ誰だったっけ?」って事が起こらないんです。
BGMもまたこれが良いんですよ。
おとわびさんの曲は帽子世界でも使ってたんですけど、本当に良いですね。
和風かつ忍ぶ者の舞台ってだけでチョイスが難しい所を見事に選び抜き、場面を盛り上げる音楽に仕上がっています。
メインシナリオが進むと町のNPC会話も細かく変わるんですよね。
マジで作り込みが半端ないですよ。
自分も帽子世界で「作り込みすごいですね」みたいな感想よく貰いますけど、ぶっちゃけそこまで言うほどか~?って話半分に聞いてた所がありました。
でもいざ他人の作り込みスゲェゲーム触ってみて、皆の気持ちがよ~く分かりました。何ていうか、圧倒されるね…ただただ脱帽する感じですわ。
アクション面に関しては、落ち着いた操作が難易度を左右するって感触でした。操作キャラではなくて敵の動きを観察するのが最優先。自分はデュアルショック4でプレイしましたが、たぶん本質を掴める人だったらキーボードでも問題ないかもしれません。
でもね~やっぱプレステのコントローラで遊ぶとなんかプレステのゲームしてるみたいですごく楽しいの。だから忍屋はDS4で遊ぶのが一番だと思うな。
アクションで特にいじわるだと感じた部分は一切なかったですね。
ストーリーが進むごとに少しずつゲーム内容を学習する場面があって、きちんと順番に乗り越えていったら問題なくクリアできました。
もちろんゴリ押しでもクリアできる余地はちゃんとあるので、どうしても物語が気になるっていう人は重量制限を緩和するフンドシ締めて回復薬ガブ飲みすれば問題なくいけるはず。でもやるならやっぱカッコ良く勝って欲しいかな。
そうそう、釣りの話をしないといけないですね。
めっちゃハマりましたよ。
何が面白いかっていったら「釣ったど~!」っていう爽快感がすごいの。
めっちゃ手ごたえがあるというか、スパァァン!って感じの気持ち良さというか、一度やりだしたら止まらなかったですね。シンプルさが良い!
さすがに上のスクショの鯉釣りはかなり極まってないと無理というかエスパー押しが必要ですけど、自分ほらアレ、超能力が無いとクリアできないマインドシーカーをクリアした人間だからこういうのは得意なんです。
基本的に忍屋は金策が難しいゲームなので、釣果がすごく重要って所も釣りにハマった原因かも。気持ち良いしお金ももらえるし最高やん!みたいな。
危うく忍屋が魚屋になるところだった。
けどよろず屋百々はたぶん完全に魚屋にしちまったな…
個人的に忍屋で楽しかったのはマップ探索ですね。
もうあらゆる場所に細かいギミックがあって、それを見付けるのがすごく楽しかったです。
水中で到底息が持たないあの先に何かあるんじゃないか?とか。
二段ジャンプでギリギリ届くあの場所に何かあるんじゃないか?とか。
そしてその期待を裏切らないとても貴重なアイテムが、ちゃんとそこにあるんですよ。マップの至る所にそういう仕掛けがあって、夢中であちこち探索してました。
これはアレですよ。
ドラクエの魔法の鍵。
あのワクワク感にすごく似てる。
忍屋のジャンルは「和風ステルスアクションRPG」
そう、RPGなんです。
この探索部分の楽しさは間違いなくRPGの「イズム」を感じましたね。
そういやナナさんドラクエ好きだったなぁさすがドラクエの面白いトコ分かってはりますなぁと思いながら魚の鱗を5つ集めるのにウロウロしてました。
暗号の森にあったら無理だなぁと思ってたんですが、さすがのナナさんもそこまで鬼畜じゃなくて安心しました。
あとラストバトル。
めっちゃカッコいいですよ。
美しくも哀しき場はマジで渋しびれる。
あれはぜひとも皆に見てもらいたいシーンですね。
んでクリアした後もちゃんとお楽しみがあるんですけど。
その中に設定資料集が見れるやつがあるんですよ。
これは本当に嬉しいですね。
ああ、こういうサービスがあるんだって目から鱗でした。
物語のエンディングを見て心地良い中、設定資料集を眺めて余韻に浸る。
なんて贅沢なんだこのゲームは…
自分も帽子世界でよく「設定資料集ほしい」って言われてたのを思い出して、ああ自分は何てサービスの悪い奴だったんだ…ナナさんはこんなに太っ腹で用意して見せてるのに…と何だかいたたまれない気持ちになりました。すまぬ…
でもアレですよ。
自分仕事でゲームの攻略本に関わった事あるんですけど、攻略本の設定資料って実はゲームが完成した後で攻略本用にそれっぽいの後付けするパターンけっこう少なくないんですよ。夢壊すような話ですけど…
でもナナさんのは違いますからね。
これはちゃんと本当にゲームの設定資料として作られたものなんです!
話を戻して。
ずっと忍屋をベタ褒めしてきたわけですが、そろそろ惜しい点も書いておかないといけないですね。
忍屋の惜しい点。
それはたぶんもうプレイした人は皆感じてることでしょう。
もっとこの魅力的な世界を、椿たちの話を見ていたかったな。
クリアした後にそういう名残惜しい気持ちにさせてくる所ですよ。
これはいけませんね。なんて罪深いやつなんだ!
5/17までの拍手お返事です。
■そうそう。1/4の確率でクソ汚ねえファッキンコンボ名になりやがるんです
ちなみに1/5の確率でプリムの縦カットインもヨウコみたいに変わります
■とはいえミスが多い自分の自業自得って所もあるし…
強制終了系の不具合あったんでver334を申請中です
■なんですぐ服脱ぐねん!
■そういえばあったなぁ仕様一覧…いや~懐かしい!
日記では無視するって言ってたけどあんぜんな水着着てると回復できないっていうのも案の定バグ扱いでメール来てるからもう面倒臭いし何もかんも言う通りにしといた。あれで満足なんでしょうわたしゃもう知らんやる気ナッシングになってる。帽子戦争編も作らんと駄目かねこんな思いしてまで
■そうそう3だったわ。2は残像剣だっけ
■更新ネタでわいわい楽しむべき所を空気悪くしてすまぬ…
まあ忍屋も堪能したし、次はサガフロも堪能できるし!そっから落ち着いた後にまたネタにすりゃええさね!
■プレイヤーがゲーム内の創造主に負けたらああなるってのがやりたかったの
■そういやたまにガガガガガン!って防がれてた記憶あるなぁ分身剣
■いえ、複雑な内容のゲームだからプレイヤーさんが把握しきれないのは当然なんですよ。私だって貰ってる報告はぶっちゃけ全く信用してないです。間違った報告を信じて数日潰したとかザラだったから、そういうのが重なって不具合報告はほぼ信じていない状況です。ちょい参考程度にしか考えてないです
■アリガトウ マルカジリ
■たぶん平均よりは大きい位置にいたはず
■ゲームプレイ&クリアありがとうございました!
ヨウコ編まで遊んでもらえることがどれだけ尊いことか、おまけにこうして感想まで送ってもらえて本当にありがたいことです
■元ネタはFF7の闘技場だったりする
■ガッチガチにルールで縛ってる大会だからこそ、それを叩き壊すのが面白いのかもしれない
■ツバメの背中リボンなぁ…なんか立ち絵描いてて構造がナゾ過ぎてもう描かなくていいかなってなって消しちゃったんですよね。ジャニスのは別にそこまで大してズレてないとおもうというかイチャモンの雑音にしか聞こえないですごめんなさい。そういうのを「不具合」扱いして私がキレてるの知っててわざと送ってますよねそのコメント
■感想いっぱい貰ってるし、なんかお返しのサービスできたらいいなとは思っているんですけど、絵がなかなか安定しないんですよ…
■連携に組み込むと跳弾は必ずクリティカルが出るっていうのもでかい。けど十字砲火もそれなりにロマンがあるから技装備に入れときたいという
■さすがに死霊のはらわたはバランス壊すかなぁと思って…
単に武器だけじゃ面白くないだろうから何か専用武器技つけたろってなって鳥獣戯画の方になりました
■見切りコンプって簡単に書いてるけどめちゃくちゃ大変ですよねアレ…
でもそこまで遊んでくれるのは作者冥利につきます。ありがたや~
■自分の思い通りにするってのもそうですけど、不具合言いたいだけの人もいるんですよ。そういうのはちゃんと怒ってあげないと分からないでしょうし
■マジかよ… 勝てるように作ってないのに…
ライフに余裕あったら敵のOS技を防御しないからヴェノキシアで数人転がってそうなのに…
■簡単にクリアされたら悔しいと思う作者って強くてニューゲームみたいなの入れたくなさそうなイメージ
■すごいよ真サルさん
■なんか見苦しい所をお見せしてしまって申し訳ない
しばらくしたらサイトも落ち着くと思うのでしばしお待ちを
■たぶん明日あたりver234がふりーむに上がってるかも
さすがにもう更新する気は無い
帽子戦争もどうしましょうかね?やんないでいいよねもう
■それ見守るのと違う!
コンボ名がクソ汚い言葉になりやがったです!
細かい所までこだわりの作り込みで、果たして全て確認できるのだろうか。ワクワクが止まりません。