キャラが先かドラマが先か
2019/12/10
どうすれば面白い漫画が描けますかっていう質問に対して。
「漫画はキャラクターが命。まずは個性的で魅力溢れるキャラを作れ」
っていう返しはよく聞きます。
そんなの当たり前やん、と感じるかどうかが何かの分かれ道のような気がしたので、今日はキャラクターについて考えていきたいと思います。
まずは結論から書きます。
キャラクターの魅力を生かすも殺すも全て物語次第でしょ、と。
確かにキャラが重要なのは間違いない。
単行本の売上を左右するのはキャラクターだっていうのは数字が示してる。
とある漫画家が言ってました。
コミックを買う人は面白い話を見たいから買ってるんじゃない、惚れたキャラにいつでも会いたいと思うから買ってる。設定や話が面白いだけの漫画なんて内容聞いただけで読者が満足するからコミックなんて売れないよ、と。
続きが気になるだけの漫画は、雑誌で読者に満足されてるからコミックが売れない。コミックを売りたければ設定見せるんじゃなくてキャラで読者を惹きつけろ!というのはまさに正論だと思います。
だって一度読んだ漫画はもう話の先が分かってるわけじゃないですか。
コミックを買う理由は何度も読み返すからでしょうし、オチの分かってる話だけでは読者を引きつけるのは難しい。
だから漫画はキャラクターが重要だという話に異論はないんです。
ないんです、が!
そのキャラの魅力を左右すんのは話の方やろ!と言いたいのです。
いや、面白いキャラが動いて物語になるんだからまずキャラ作りが先やろ。
面白いキャラさえ作ることができれば物語も面白くなるやろ。
…という意見は絶対に出てくると思います。
私は断言したい。
面白い話を作れない人間に面白いキャラなんて作れるか!と。
今日はその理由をダラダラと語ります。
たとえばラブコメ漫画でも作るか~と思って。
おもろいキャラを考えるのに、いろんな属性を組み合わせるとします。
クラスでモテモテ美人が実はアメコミオタクでダークナイトの話しだしたら早口になりすぎて何言ってるか分からなくなるガッカリ美人だった!…とか。
小学生の頃に幼馴染だった女の子が引っ越しして、8年振りに再会したと思ったら中東で傭兵生活してたらしく超ゴルゴ的ムーブで俺に迫ってくる!…とか。
好きな娘に告白された主人公。「実は私宇宙人なの。あなたが食べたくて我慢できないの」といって物理的に食おうと襲ってくる最凶ヒロイン!…とか。
まあこんな感じでいろいろキャラネタを考えるかと思います。
この組み合わせで面白いキャラになるかな~とか、ギャップとかズラしのテクニックを駆使して、読者が興味を惹きそうなキャラを試行錯誤するわけです。
でね。
もしこんな感じでキャラ作ってる人がいたら聞きたいんですよ。
このキャラ作りって、物語が面白くなるかどうかを基準にしてない?って。
こういうキャラだったら面白そうだなって。
キャラより先に来てるんですよ。
物語が!
だからね、面白い物語を発想できる力が無いと、魅力的なキャラが頭の中から生まれてこないんじゃないかなって思うんです。
それらを踏まえた上で、そろそろ本題に入りましょう。
ワンピの尾田先生がMONSTERSっていう読切漫画を描いてました。
この主人公のリョーマってキャラがすごくかっこいいです。
じゃあ尾田先生はこのリョーマってキャラをどういう風に作っていったのかって推測していくと、キャラそのものをいじくり回して作ってるわけじゃないってのがすごく伝わってくるんですよ。
MONSTERSで一番見せたいものって、見開きで竜をぶった斬る所だというのはすぐに分かると思うんですけど、そのインパクトを最大限にする為に、前座のシラノと戦うシーンを静かに描写してるんですよ。
これがもしシラノを派手にぶった斬ってたら、その後の竜を斬るシーンが映えないじゃないですか。竜斬りを引き立てるためにシラノをものっすごく静かに斬るところがMONSTERSで一番注目すべきポイントだと感じました。
リョーマというキャラは、物語が引き立ててるんですよ。
だからキャラ作りっていうのはやっぱドラマが先にあると思うんですね。
ドラマを魅せる力があるからこそ、尾田先生はリョーマの魅力を出せた。
強くてかっこいい主人公を出そうと、敵を派手にバッタバッタ斬るような物語を見せてしまったら、おそらくリョーマの魅力は読者に伝わらなかった。
キャラは物語の結果として立つものだと思うんです。
魅力的なキャラがバシバシ動いた結果として生まれるのが面白い物語なんだ、と錯覚してしまうせいで「漫画はまずキャラから作れ」っていう考えになっちゃうのかな。魅力的なキャラがいる物語の根底にあるのは、キャラの魅力を最大限に伝える構成力。そこがキャラの魅力を決定づけてると思うんです。
漫画の勉強するのにキャラを作りまくってもたぶん力は付かないと思う。
ものすごくつまらない主人公の漫画を探してきて、設定も性格も変えずにこのつまらない主人公をどうやったら魅力的にできるのかっていう練習をした方がずっと力が付くんじゃないかなぁ。
いっさいキャラを作らず、構成力や演出力だけをただひたすらに磨く。
実力のある人は、単にコーヒーを飲んでるだけの男ですら魅力的に描けるんじゃないかなぁって思うんです。道を歩いてる人生にくたびれたつまらなそうなオッサンすら物語の主人公にできるでしょうね。
漫画はまずキャラ作りっていう考え方は順番が違う気がする。
それは既に完成された実力者のやり方であって、万人に通用するやり方じゃないと思う。最初は地味~に構成力とか演出力を磨くべきじゃないのかな。
最後に、すごく個人的な感覚として。
面白い漫画を描くにはどうすればいいですかっていう質問に対して。
「まずはキャラクター」って答える漫画家はあんまし信用できない。
「映画たくさん観ろ」って答える漫画家はかなり信用できる。
12/9までの拍手お返事です。
■トンデモ世界を大冒険ってコンセプトだったから無茶振りキャラ多いネ!
■フェネックやめるのだ。
■ルールはほぼ完成しましたけど、シンプルさを追求してったらカードゲームっぽくなっちゃいましたね。とりあえず帽子解放はできます
■どうなんでしょうねぇ。GM周りの仕組みはまだ練れてないという
■ありがとね!
■マジで?!
■なんでコメントアウトしてんねんw
■酷いアニキだな!
■だいぶ市民権を得てきた感ある
■クトゥルフは設定をシェアできるけど帽子はそういうのができないからちょっと厳しいかも
■ベホイム!
■これは巧妙なアナグラムだったんだよ!!世界は滅亡する!!!!
■TRPGは参加者がみんな楽しければルールは何だって良いと思ってるんですけど、そのルールを覚えるハードルが高いよなぁってずっと思ってたんですよね。帽子TRPGの発想はそこだったんですけど、帽子世界というゲームのイメージがすごく複雑そうだと思われてるっぽいのがまた…
■ルールがほとんどカードゲームになっちまった
オリジナルカードゲームは憧れますね
■分かりやすいレベル制を採用しました
けっこう気前良くポンポン上がってく感じ
■クリスタル消費して装備品のオーパーツ枠を拡張、とかはありますね
オーバーソウルはルールが厚くなりそうだからやめました
■メンツどうすんのって問題が。さすがに探検隊で募集するのはいろいろアレだからツイッターか…でも何年も放置してるツイッターで今さら募集しても誰も見てないだろうしなぁ
■Story Teller素晴らしかったですね。ほんとにありがたい!
NoWorldさんにも黒桐アリアさんにも感謝しまくりの毎日です
■ペナルティ要素なのかシナリオ分岐要素なのかっていうのは最初に提示しておかないと駄目そうですね。それとも提示しちゃったらネタバレになっちゃうのかな
■エ…エリザベスだから!
■さすがに実際やってからじゃないとルールは公開できないけど、問題は実際にやるメンツがいない所。どうしたもんかいね~
■プレイありがとです。時間が経つのは早いもんですね。
これからもぬる~くがんばっていきます!
■自分は現状でけっこう満足してるんですけど、駄目かな…
■このロリコンどもめ!
以下、ヨウコ編のネタバレがあります
■プレイありがとうございます。クリア報告うれしいです。
やっぱソフト選ぶのは抵抗ありますよね。自分もそういう人種です。
できれば難易度選択なしでいきたかったなぁ…
■車掌とジャンプじいさんは邪悪扱いされてますけど、ヨウスケは危険物扱いされてる気がする
■攻撃がブロッキングできないからデコイの数はもりもり減らされますけど、それ以外は確かに優しい。しかし本体幼女なのに表に出てきてるのが露出狂天使ってのはどういうことなの
■いまデータ確認してみたら性格は絶望になってました
寂しがり屋じゃなくなっちゃいましたね
でも絶望の世界にお姉ちゃんつれてくトコなんかは寂しがり屋なのかも
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帽子世界TRPG >
来た原因もそうかもしれませんが…主人公達の各フィールドは半分くらいが人を排するか無茶を要求する感じですし、中の方もマトモな世界がないというか極端というか、夢の世界で寝ているのが一番マシのような気がするからみんな寝ればいいと思うんだな(バクなみかん