メルは服に隠れた体がどんな感じかゲーム内で分からなかったですね。
だいぶデフォルメのキツい幼児体型です。ゲーム内の立ち絵だと他のキャラと体のサイズが比較できなかったんで、参考までにパピィと並べてみました。
メルは6歳だけど6歳女子の平均身長110cmだしやっぱ見た目3歳児だコレ。
さて。
それじゃ先日のネタ出しの続きでも始めましょうかね。
前回は新しい話をポンポン作る短編読み切り方向でしたが、今日はひとつの話を膨らませる長編連載方向で効率化を考えていきます。
そもそもひとつの話を膨らませるってどういうこっちゃって話ですね。
じゃあ例として先日作った短編を連載すると仮定してネタ出ししてみます。
~前回の話ここから~
例1「幸せなアンドロイド」
アンドロイドの研究施設で働いている男がいた。男は自身が家族だと設定されているアンドロイドの調整をしていた。本当の家族では無いのに自分の事を家族だと思って無邪気に接してくるアンドロイドに男は心を痛めていた。
嘘をつき続けることに苦悩する男は、ついにアンドロイドへ真実を告げる。
しかしアンドロイドは嬉しそうにこう言った。
「素晴らしい。まるで人間のように苦悩する繊細な心…実験は成功だ」
そしてアンドロイドは男の首の後にあるスイッチをオフにした。
~前回の話ここまで~
これ以降、話を膨らませてみます。
~今回の話ここから~
男は人間だと思っていた記憶を消され、家庭用アンドロイドとして老人の家で介護をしていた。老人は男を家族のように大切にしていたが、その老人の心がトリガーとなって男の消された記憶は少しずつ戻っていく。
この記憶は何だろうか?なぜアンドロイドの自分に人間の記憶があるのか?調べてみると、この記憶の人間は実際の社会に存在していることが分かった。誰が、何の目的で自分にこの人間の記憶をコピーしたのか?男の疑問は日に日に増していった。
男は思い切って老人に全てを打ち明けた。そして全ての謎は、自分を家庭用アンドロイドとして派遣した製造会社にあるのではないかと話した。男を家族のように大切にしていた老人は、男へ協力することとなった。
老人は製造会社にアンドロイドの調子が悪いという嘘の報告をした。そのまま男は精密チェックという名目で製造会社へ戻り裏で調査を始めた。そこで男は最初に自分の首の後にあるスイッチをオフにしたアンドロイドを発見する。
男が問い詰めると、アンドロイドは記憶の元となった人間の話をした。
この人間はアンドロイドがヒトの思考を持つためのサンプルとして自分の記憶を提供していた事が分かる。そして製造会社にある1万体のアンドロイド全てにこの人間の記憶がコピーされていることが判明する。
もしこの人間が何かしら悪意のある計画を立てていたならば、社会に溶け込んでいる1万体のアンドロイドが一斉に危険な行動を開始するかもしれない。しかし男が問い詰めたアンドロイドによると、その様な危険性はないと断言する。なぜならそのアンドロイドにもかつて同じ記憶があり、悪意のある計画は検出されなかったからだという。そして記憶はすでに消去されているらしい。
男は老人の家へと戻ったが、老人は行方不明になっていた。
男は老人の行方を捜しながら、記憶の元となった人間も探し始めた。
地道に聞き込みを重ねて、老人が記憶の元となった人間の父親だと判明する。
まるで家族のように接してきた老人は記憶で実際の家族だったのだ。なぜその記憶だけが抜けていたのだろうか?老人の顔も声も見覚えがなかったのに。
男は嫌な予感がした。ひょっとして老人と接触することが危険な計画のトリガーになっていたのではないか?そして今の自分の行動こそが、1万体のアンドロイドを使った大規模犯罪のトリガーなのではないかと恐怖した。このまま老人を追うかどうか、男は選択を迫られる。
~今回の話ここまで~
キリが無いのでネタ出しはここで中断します。
たぶん延々と続くわコレ。
さて、どうやってポンポンと話を膨らませようかってことですね。
前回の短編と違ってカットアップ系のランダムジェネレータは相性が悪い。
というのも、長編はシナリオの筋が一本通っていないと話があっちこっち取っ散らかって読者が迷子になるからです。例えるなら海賊王を目指す話かと思って見てたら急に生き別れの父親を探す話になっちゃうとアレですよね。
なので、ダイス振ってランダムにネタを生成する方法は使いません。
新キャラとかフックの方だったら何とか使えるかもしれないですけど、毎回新キャラとか出すわけにもいかないですしね。
自分が思うに、効率的に話を膨らませる上で考えるポイントはふたつ。
ひとつは「最初にできるだけ話の広がりそうな大筋を考える」
話には2タイプあると思うんですよ。
話が広がるタイプと収束するタイプ。
で、最初に話が広がるタイプを選ぶってことです。
話が広がるタイプっていうのは、簡単にいうと「いくらでも後付けしやすい構造をしている」っていう話です。
一番シンプルで簡単なのが、謎を追いかける話です。
上のアンドロイドの話はまさにこれに当てはまります。
ポイントはその謎に答えを用意しないこと。
最初に答えを用意して話を考えてしまうと、話は収束してしまうからです。
収束する話というのは、提示された結末に向かって進むしかない話です。
収束する話で分かりやすい例は「誰かを守る話」
主人公がヒロインを守る話は定番ですが、個人的に長編に向かない題材だと思う。なぜなら守ることが大筋になってしまうとそれ以上話を広げにくいから。
あの手この手で襲ってくる刺客を延々撃退し続けるも、元凶を片付けると話は終わってしまうのでダラダラと問題解決しない展開で話を考え続けなければいけない。収束する話を無理に引き延ばすというのは労力が大きいんです。
まあ誰かを守る話でネタを広げられない事も無いんですけど、今回の目的は効率化ですから、あえて難しい構造の話は選択肢から外した方が賢明でしょう。
とにかく、後付けしにくい大筋は避けるというのが大事。
広がる話・収束する話を簡単に判別する方法は、とりあえずその大筋で話を組んでみて「なんか無理やり展開を引き延ばしているなぁ」と感じたものはだいたい収束する話だと思って差し支えないと思います。
例えば「復讐する話」は広がる話でしょうか?収束する話でしょうか?
仇を討つという結末に向かって収束してるように見えますね。
ひたすら仇を追いかけるんでネタもすぐ尽きそうな感じがします。
仇が強すぎるから修行して強くなるぞ!みたいな引き延ばし案が精一杯。
仇を10人に増やしたらいけそうに思えるけど、たぶん5人目くらいで飽きる。
じゃあ「実は仇ではなかった」という後付けで話を膨らませたらどうなるか。
これをやると大筋が変化してしまってシナリオが迷子になるんですよ。
海賊王になる話が父親捜しになっちゃってる的なアレですね。
だから大筋に使うのは避けた方が無難です。
しかし。
逆をいえば、大筋じゃなかったら良いんですよ。
「復讐する話」だけではなく「誰かを守る話」もそうです。
収束する話は大筋にしなければいいんです。他にどっしりとした大筋を用意して、その大筋を補強する形で存在していればいいんですよ。
例えばヒロインを守る話ならば。
大筋は世界の謎を追う話にして、その流れの1つとしてヒロインを守るという構成だったら話が収束してヒロインの危機が無くなっても問題ないんです。なぜなら大筋は何も変わらず世界の謎を追うネタを後付けできるから。
例えば父親の仇を討つ話ならば。
大筋は自分の出生・ルーツ探しにして、その流れの1つとして父親の仇を討つ構成だったら良いんです。仇を討っても良いし実は仇じゃなかったと判明しても良い。なぜなら大筋は変わらず自分のルーツ探しでネタを後付けできるから。
重要なのは、後付けしにくいものを大筋にしないこと。
これだけで長編のネタ出し効率は大きく変わってくると思います。
で。
話を膨らませる上で考えるポイントはふたつと書きましたね。
ふたつめは「最初に答えを用意せずに考えること」です。
例えばさっきアンドロイドの話を考えてましたね。
1万体のアンドロイドに自分の記憶をコピーした人間の目的は何か?っていう謎を延々と追っかけている話です。
もちろんそんな目的なんて用意せずに話を考えてました。
その方が読者視点で「これ次どうなるんだろ?こうなったら面白そうだ」って感じでネタがポンポン出てくるんですよ。
キリが無いから中断しましたけど、あのまま続けてたらたぶん3万体の記憶コピーした別の人間が出てきて1万体のアンドロイドvs3万体のアンドロイドみたいな話になってたかもしれないですね。え?コピーの目的?そんなの知らん。
別にプロットの段階なら答えを用意しなくてもいいんですよ。
答えはプロットが全部できてから生まれるくらいのノリでいいんです。
最初に答えを決めてから話を作るよりはるかにネタが作りやすいと思う。
答えを決めちゃうとどうしても話が収束する案ばっか出てきちゃうというか。
謎が謎を呼ぶ話を作りたかったら最初の謎は決めない方が絶対に良い。
とまあ長くなりましたが今日はここまで。
次回はネタ出しの最後となる「小ネタの効率化」を考えていきます。
7/28までの拍手お返事です。
■ゲームのは眠そうな顔でしたからね
■なにがエヌ氏だ!
■カラー絵と漫画絵の目はなんか描き方が違って別物になる…
■けっこうよく分からん部分が多かったシキ
ドット絵からイラストにするとこういうことが起こる
■ちゃんとした着物だとスラッとしたシルエットにならないからうそ着物の方がいいかなぁって。超ミニの着物って時点でうそだし…
■し、白タイツだから!
■目を覚ませ!
■ざんねんメル様でした
■さて次の主人公図解は誰になるかな~
次回、満を持していよいよあのお方が登場…!
■今までずっと帽子世界の絵とか描いてなかったですもんね
絵柄が引きずられると思ってたけどなんとか踏ん張ってる
■プリムとフレデリカは人気あるからそのうち出てくるでしょう
鍵の帽子は描きにくそうだなぁ
■帽子世界のローマ字スペルがいかにテキトーだったか物語っている…
■いえいえむしろコメントあるから生きていけるんですよ
探検隊の栄養源なのです
■着物の時点で面倒そうですもんね
■そうそう。TRPGのライフパスっぽいですね。ネタの内容とかも
■えっ!部屋にケロロ軍曹が?!
■ケツ肉いうなし
まああんだけ短かったら何か動くたびにケツがはみ出るよなぁって…
■けだるそうなところとか
■帽子取られる時にパーツがバラバラになってそうだけど、各パーツが離れすぎると瞬時に復元する能力が発動してたぶん合体しなおすはず
■ゲームだとカラーだから白タイツだって分かるけど、漫画みたいにモノクロだとタイツか素肌か分からないという最大の難点が発生してしまう!
■トーゼンストック言いたいだけやろ!
ローゼンに絡みのあるキャラ多くて面倒だったからローゼンのフロアに行ったら自動でヨウコ1人になるように処理していました
■神はサイコロを振らない
つまりサイコロの出目こそが神の決めた数字なんですよ
■つまりツバメが6人でツバメ六連か!
■スパイファミリーは面白さよりも絵の方が重要って感じする
女性向け漫画雑誌に載っててもロイドの絵がギリギリ浮かない奇跡のバランスで成り立っている超絶技巧というか
■あの時は鍵の価値観も落ちてる時だったから、暴力の世界が沈黙の世界を偽装したものだってのもバレてたでしょうね
■スペース無くて書けなかったけど、じつはゲームの立ち絵をよく見てみると猫耳シキの時は人間の時にあった耳が無いんですよ
何か本編と違う爽やかな感じだよ。うるわしい!