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育成とタクティクス

2022/03/03

前回、SRPGの後半戦はダレるという話をしました。
だから投了システムを考えたわけですが。

しかし。
SRPGはそんなに単純ではない。

これはえぬの個人的な感覚ですが、SRPGの戦闘はタクティクスと育成が3:7くらいの割合になってるきがする。

戦略を練って戦闘に勝つという意識が3割。
残り7割はユニットの育成をどうするかという事しか考えていない。

「あーこのユニットはちょいレベル足りないから経験値取らせるか」
「こいつを育てたいから獲物を集中させようか」
ぶっちゃけ勝つのは当たり前という前提で育成の事しか考えていない。

つまり、勝敗が決まった後半戦こそがユニット育成の本番なのである。
勝つ為にコマを動かすのではなく、どう育てるかという目的でコマを動かす。

極論をいえば、ユニットの育成を主眼に置いたプレイをすればするほど、SRPGにタクティクス要素を期待しないのである。圧倒的なタクティクスの勝利よりも自分好みのユニット育成の方が大事なのだ。

思い返せば、自分が遊んでいたSRPGはそういうプレイばかりでした。
FFT然り、ファイアーエムブレム然り、タクティクスオウガ然り、フロントミッション然り、ディスガイア然り、スパロボ然り…

以上の事を踏まえるならば。
投了システムなど育成プレイの前では何の意味もない。
そんなものよりユニット育成の面白さを追求した方が良い、となってしまう。

もちろんユニット育成はSRPGで一番重要な要素といっても過言ではない。
しかし、だからといってタクティクス要素が犠牲になってはいけない。

そもそも、こうなってしまう一番の原因はSRPGで広く採用されている経験値取得のルールだ。行動して成果を上げた時や敵を撃破した時に経験値を入手するという仕組みだからこそ、戦術で育成が最優先になってしまうといえる。

かつて松野氏が同じ課題に直面した時。
「あ~だったらいつでもトレーニングできるようにすりゃええやろ。ほら最初からノーリスクで後半盤面の育成からやれるようにしたぞ」といった感じでタクティクスオウガにトレーニングモードを実装しました。

その結果…
投石タクティクスが始まり、クレリック法という極悪プレイが生まれた。
以降、松野作品からトレーニングシステムは消える。

じゃあどうすればいいの?って話ですけど。
個人的にFFTA2のシステムが完成度高いと感じました。

FFTA2は戦闘をクリアする事で参加者全員が経験値を取得するシステム。
アビリティ取得に必要なAPは戦闘やクエストをクリアした時に戦闘参加者・不参加者まとめてクラン員全員が取得します。

つまり、戦闘中の行動では経験値もAPも一切入手できません。
だから戦闘では全力で短期決戦した方が効率良く育成できるという結果になり、タクティクスに意識を向けることに成功しているといえます。

特に低レベルユニットの育成も簡単にできるのと、APが戦闘参加者だけじゃなくてチーム全員が取得できるのは大きい。バランス面の完成度はかなり高いでしょう。

ただし。
この方法だと戦闘で育成する楽しさを丸ごと奪います。
誰が活躍しようと誰がトドメを刺そうと育成に一切反映しませんしね。

育成が均一化され、特定ユニットの集中育成も困難になるでしょう。
簡単にいうと「味気ない」ってことです。

「今回はこの子を育てようかな~♪」「あ~この子もうちょっと育てたいから今回はこの子にトドメ刺させてあげようかな~♪」といった、SRPGで定番の楽しみ方もできないでしょう。

なので、マジェはFFTA2方式を採用しつつ、戦闘中でも少量だけ経験値やSPを入手できるようにします。やろうと思えばFFTみたいに味方カエル殴り育成も可能っちゃ可能。けど少量なんで最効率を考えるならさっさと敵を投降させて終わらせた方が早いみたいな。

FFTAは出撃前に敵ユニットのデータや配置を見た後でプレイヤーユニットの配置や装備を変えられる点が素晴らしかったんで、これも採用したい所。前回の出撃ユニットをボタン一発で再配置できるようにすると効率良さそう。


3/2までの拍手お返事です。
●FFTAは海外版でロウまわりが調整されて
そのあとDSでA2が発売されて、だんだん人気が高まってた印象ある

イヴァリースが舞台っていうのが
FF12とかベイグラントもやらなきゃだめなの?って感じで
一見さんは手に取りにくいんだよね
■ベイグラントストーリーは新作のつもりだったのにFFTで使ってたアイテム名を一部入れたが為にイヴァリース世界と繋がっていると誤解されて松野氏が悲しんでたのを思い出した。そのままスクエニからなし崩し的に繋がってる扱いされていく様は何だか可哀想でしたね。ベイグラントは「シリーズものしか売れなくなってきた今のゲーム業界に新しい風を!」っていう目的で完全新作として作られたものだったらしいからなおさら

●>ただ単にケモは上級者向けって話だから!
>自分もケモキャラ好きですよ!
たまにケモ婦人とかナナチみたいな初心者向けケモキャラが出るとちょっとだけケモナーになっちゃいますね
■どっちも上級者向けやろがい

●去年の5月にクリア報告した者です
再度ストーリーを一からやらせていただきました。やはり何度やっても素晴らしいストーリーでした。
■帽子世界かな?プレイありがとうございました

●マジェにも孔明のような文官キャラが登場するか∼?筆殺とか…
横山三国志で孔明や司馬懿を除いた文官キャラは比重があまりないです。文官キャラの比重は読者の楽しさのために増やせないのでしょうか…
■孔明も好きですけど同じくらい司馬懿も好きなんですよね
お互いが魅力を高め合っている関係性というか

●消化試合…。
しょうか、しょういうことか!
■こやつの座布団を斬れぃ!

●PSのガンパレード・マーチで敵の戦力を一定以上削ると撤退していきましたね。数じゃなくて戦力値計算なので、ザコを何体撃破しても全然撤退しない反面主力を4、5体撃破するとさっさと撤退していきました。ザコを落として主力を撤退させることで敵の戦力を落とさず撃破数を稼ぐという外道技もあったり、敵撤退中に友軍が落ちたら反転攻勢に出られててんやわんやになったりとなかなかよく考えられていたと思います。
■敵が勝手に撤退してしまうと「あいつ倒すつもりだったのに…」ってな感じで消化不良感が出てしまう可能性があるのでそこらへんはプレイヤーが任意に選択できると良さそう。人によっては敵ユニットが経験値に見えてるでしょうしね

●>強いユニットは放置して逃げまわりながら弱いユニットの頭数を減らして回復ユニットを倒せば投了コマンドで勝てるから。

確かにそうなんですが、(ゲーム性を抜きにしたら)強いユニットがいても数には勝てないというのはリアル感があってそれはそれで良い気もしますね
■三国志系の漫画を見てると千人いても1人の猛将に勝てそうに見えない

●>例えば、特定ユニットが落とされる等の条件を満たした時にCPUに投了フラグが立つ。

システムは複雑化しますけど、士気のパラメータを実装してもいいかもしれませんね。
敵軍の主力を討ち取れば敵全体の士気を大きく下げられるとか、ダメージによる士気低下量を軽減するスキル的なものを衛生兵に持たせて、衛生兵が倒れた瞬間に負傷している兵卒の士気が崩れるとか。
百合っ子は女の子による降伏勧告が効果覿面とか。
■そこらへんを複雑にするよりかはシンプルに投了フラグが立ったら画面に「降服勧告」ボタンが出てきていつでも任意に終わらせられる的なのが良いかなぁ

●将棋は取った駒を使えるので、基本的に終盤になるほど選択肢が多くなって複雑になるんです。それが将棋の終盤が盛り上がる要因の一つです。
一般的なSRPGで、終盤になるほど複雑になるようなゲームデザインにするのは難しい気がします。敵ユニットを減らしてナンボですし、敵が減ったら戦局が楽になる、というのが普通ですからねぇ
■1局にかかる時間をどのくらいに設定するかというのも重要ですね
今の時代、SRPGの1戦に何時間もかけるタイプは厳しいとおもう

●勝敗はともかくタクティクス系でテンポ良いってのは覚えがないなあ…
せいぜいが特攻してリーダーを倒すぐらいで
システムそのものはコマンド式RPGと違って良くも悪くも
ユニット一人一人が移動も踏まえて行動しますからね
あと距離の問題があるから回復や蘇生もしにくい
だから強烈な攻撃で死んでも蘇生して立て直すみたいなバランスが取れない
強キャラだけは気を付けていかに頭数減らすかのゲームの域を飛び出せるか
■テンポにはこだわりたいですね
FFTの聖剣技とかも剣を振るモーションと攻撃エフェクトとダメージ数字のPOPを同時にするだけでだいぶテンポ良くなるのになぁって毎回思ってる

●>MV、はっきりいってドチャクソ面倒
また!えぬ子さんを失望させたんだ!ツクール子!罰として貴様は会社のPCのメモリーを全部MVのシステム要件である2GBに減らす刑に処する!早くドゲジャしろ!
■微妙にゲーム帝国風にするでないないない(残響音含む)

●人外のハードルについては、wizが顕著ですね
種族によってステータス初期値が大きく違うので、私は合理性重視で色んな種族使ってたんですが(そのせいか性癖歪んだ)
プレイヤーの多くは「感情移入しづらい」という理由から、にんげんとエルフばかりのPT作ってたと聞いて驚きました

14さい ラウルフ(狼人)善のそうりょとか、モフモフするだけで癒されそうじゃん?
■ムークとか宇宙人でしたっけ。なんかスターウォーズにいる異星人っぽいやつだなぁって思ってました。海外はああいうの好きなのかな

●プレイヤーの勝利条件だけでなく敵の敗北条件もつけるということですか
プレイヤーがこいつら皆殺しにしてぇ……と思うような敵であれば殲滅でもいいですがそういう敵ばかりじゃないですしね
敵が金とかで雇われた傭兵なら全滅に近づくと逃走判定が入るとか
国に忠誠を誓う騎士なら全滅するまで戦闘が終わらないとかあっても面白いかもしれないという素人考え
■目的は戦闘のテンポアップなんですけど、敵に降服勧告できるのはプレイヤーの心情的にも有効に活用できる場面があるかもしれないですね

●>SRPGで投了できるシステムはぶっちゃけ見たことが無い。
WinのVMJapanはCPUが降伏して、プレーヤは承認か拒否を選べます。FFT系と少し違うタイプですが。
判定法は恐らく将棋のように各駒に価値を表す点数を設定し、合計点数差が10倍を超えたら等かと。

>それくらいSRPGの後半戦は無駄で面倒な部分だと思う。
はげどう 必死に逃げ回る敵は心が痛みます
■VMJapanは将棋やチェスっぽいシンプルさを目指したゲームみたいですね
マジェは1戦5分程度の良テンポで回転率重視なゲーム設計を目指したい

●スーパーロボット大戦なんかでも中盤のキャラが揃ってお気に入りが明確に強くなってきたあたりが確かに面白い。

盤上での敵味方の情勢が数値化できたらプライバシーシステムと関連付けてキャラの性格付けができそうですね。味方が有利な時は調子に乗って不利になったらパニックになってバフやデバフ、状態異常にと状況に合わせて変化する。指揮官や強力なリーダーは負けそうになると陣営全体を強化したり、勝手ににげたりとか
■スパロボは道中の雑魚狩りで気力上げないと大技が使えない設計でしたけど、それがロボットアニメみたいな展開を生んでいて面白い仕組みでしたね

●ファミコンウォーズは優勢勝利、全滅、降伏とあって回転早かったな
ファミコンの初代はそもそもCPUの思考が遅いっていう問題があるけど
■ファミコンだから思考時間はしょうがないところ
でもファミコンも名作ミシュレ―ション多いんですよね

●>「消化試合問題」
やや観点は違うのですが、通常の戦いでは、相手を皆殺しにすることは珍しい(民族紛争や宗教戦争やバンザイアタックを除く)。ある程度のところで、撤退とか降伏。という観点で違和感を感じてました。勝利条件内緒にしておいて、それを満たすと戦闘終了(相手が降伏)とかでお手軽に実現できないかなとか思う。
■敵が勝手に降参して戦闘が終わってしまうと「あいつに経験値稼がせようと思ってたのに!」っていうフラストレーションが溜まりそうなのであくまでプレイヤーがいつでも選択できる形にしたいですね

●将棋に例えるなら評価関数が必要ですな
勢力ゲージ的な?
■今の将棋中継ってなんかゲージが付いてて面白いですね
将棋知らなくても今どんな情勢なのか分かるからすごい

●降参を促すシステム面白そう
ボス撃破とか砦を抑えるとか要人を捕らえるとか
特殊な降参条件のステージがあったりして
降参させるとご褒美くれるんだ
■降服勧告させると残した敵の分だけ味方ユニットの経験値稼ぎができなくなるデメリットもあるんで、何かしら降服ボーナスみたいなのは必要でしょうね

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