戦闘デザイン
2012/06/22
今日は「バトル」についていろいろ考えていきたいと思います。
ここでいうバトルとは、RPGの戦闘というより、広い意味での戦闘です。
昔、ドラえもんを例に挙げたことがあったんで、今回もドラえもんを使いたいと思います。悪しき未来に改ざんする悪のドラえもんが、のび太とドラえもんの町にやってきたという例です。
バトルものなので、ドラえもんと悪のドラえもんが戦うお話です。
特徴的な2つのパターンを作って、考えていきたいと思います。
【パターン①】
悪のドラえもんはAランクのネコ型ロボットであり、使える秘密道具も高性能のものばかり。Cランクのドラえもんをポンコツ扱いします。
のび太やドラミちゃんが助けに入ると、悪のドラえもんは四天王ロボットを未来から呼び出してのび太たちにぶつけます。
ドラミちゃんから秘密道具を借りたのび太たちは何とか四天王を倒しますが、既にドラえもんはボロボロにされていました。
ドラえもんを助けようとするのび太たちですが、全員の力を合せても悪のドラえもんには歯が立たず、絶体絶命のピンチに陥ります。
その時、ドラえもんに変化が起こりました。のび太を思うドラえもんの心が奇跡を起こし、失われた耳が復活したのです。
本来の力を取り戻したドラえもんは金色に輝いていました。
じつはドラえもんはSランクのネコ型ロボットであり、今までCランクだったのは耳を失っていたからなのでした。
圧倒的な力で悪のドラえもんを倒すドラえもん。
ドラえもんとのび太の厚い友情が、町の未来を守ったのです。(終わり)
【パターン②】
悪のドラえもんは秘密道具を戦闘に転用する術を熟知しており、どこでもドアを利用したゼロ距離攻撃や、スモールライトを自身に照射して攻撃を回避するなど、鋭い判断でドラえもんを圧倒します。ドラえもんはのび太を楽しませることばかりに秘密道具を使っていたので、応用力の差は歴然でした。
ネコ型ロボット同士の戦いは、もはや生身の人間では立ち入ることが不可能な領域にまで達しており、のび太たちはドラミちゃんに助けを求めます。
間一髪のところで何とかドラミちゃんが加勢に入り、形勢は逆転します。
兄妹だからこそお互いのクセが分かる、息の合ったコンビネーション。
一方、悪のドラえもんも知恵を絞り、冷静に対処します。2体のネコ型ロボットを相手にするという圧倒的不利な立場でありながら、秘密道具を見事に戦闘に転用させていき、互角の戦いを見せます。
ですが、やはり不利な状況はひっくり返せず、悪のドラえもんは敗れます。
町の未来はドラえもんとドラミちゃん、二人の兄妹によって守られました。
しかし秘密道具はその使用方法によって凶悪な武器にもなりえるということをドラえもんたちは学んだのでした。(終わり)
さて、まずはこの2つのパターンの何が違うのかという所からですね。
決定的な違いは、読者に対してフェアかそうでないかだと思います。
パターン①はアンフェア、パターン②はフェアになるよう意識しました。
具体的にパターン①のアンフェアな部分をピックアップしてみましょう。
「Aランク」「秘密道具も高性能」「四天王ロボットを未来から呼び出し」
「全員の力を合せても悪のドラえもんには歯が立たず」
「のび太を思うドラえもんの心が奇跡を起こし、失われた耳が復活」
「じつはドラえもんはSランク」あたりでしょうか。
読者の知らないカードがどんどん切られるので、そのカードが魅力的であれば意外性が増し、先が気になるというメリットがあるかもしれません。
しかし読者の見えないところから戦力が補強される要素も多く、作者のサジ加減でどうとでも先の展開が決められるため、悪くいえばご都合主義と思われるデメリットもあるでしょうね。
対するパターン②にもアンフェアな部分はあります。
「悪のドラえもんは秘密道具を戦闘に転用する術を熟知」…ここですね。
ですが、戦闘条件はお互い対等であり、勝敗の理由も読者に与えられた材料だけで推測可能なため、没入感の邪魔をしないというメリットがあります。逆を言えば、奇抜なカードによる展開の意外性を生みにくいというデメリットはあるかもしれませんね。ただしカードを切るかどうかは最後まで読み手には分からないので、制約にはならないでしょう。
今回は「2対1」を勝敗の理由にしたため、ジョーカーは切ってませんが。
2つのパターンをシミュレーションゲームに例えるならば。
パターン①は駒を動かすたびにどんどんルールを追加させ、面白い結果に誘導させるゲーム。
パターン②は最初に面白いゲームになるようルールを決め、結果を考察させるゲーム。
遊び手視点だとこんな感じでしょうか。
さて。
今回はフェア・アンフェアの部分をピックアップしただけなので、戦闘で重要な要素っていうのは他にもいっぱいあると思います。
ですが、フェア要素は戦闘の根幹を大きく左右するものだと思うんですよね。
戦闘デザイン、と呼んでいいのか分からないですけど、同じ悪のドラえもんという敵が、この要素だけでだいぶ違って見えるんじゃないでしょうか。
まぁ、しかしですね。
これね。
自分の好みはパターン②なんですけど、どうしてもパターン①になっちゃうことが多いんですよね。好みと結果が一致しないというか。
好きなものを思い通りの形にするって、本当に難しいですね。
6/21までの拍手お返事です。
■不健全本になっとるやんけ!なんで健全本にそんな描写があるねん!
■王女様プレイありがとです。帽子世界はめっちゃ力を入れてますゆえ
ご期待くだされ。
■そう、尺って絶対必要ですよね。新連載マンガの詰め込みっぷり見ると、それちょっと無理あるんじゃないかなぁといつも思うんですよ。
すっごい上から目線だけど、がっつきすぎというか焦りすぎというか。
■ああ~…増えすぎた仲間…ほんとね…これね…あるある…ですよね。
でも人気あるキャラを退場させるってすごい度胸いるんですよね。ムズイ。
■アクションサンプルとして置いてるやつは表記例なので、スクリプト内ではゲームスイッチや変数を利用したアクションはなかったと思います。
■なるほど、TRPGはボスからシナリオ作ったりするのか~
エンゼルギアは初耳でしたけど、そういった絶対的な敵って作るの簡単そうで難しいですね。エヴァの使徒なんか、ぶっちゃけ毎回やられ役なのにそう思わせない描写はすごいの一言ですよ。
■うほっ、これまた絶妙な割合ですな…7:3か8:2…絶妙すぎる!
そうそう、魔王はカリスマですよ。強さなんてカリスマ出すための道具のひとつに過ぎないんですよ。強いからカリスマ出る魔王なんてそんなの魔王じゃなくてもいいんですよ。
■コラボは自分も期待しちゃう側の人間なんですよ…理屈じゃ足し算にならないと分かっちゃいるのにワクワクしちゃう!ビクンビクン
魅力的なオッサンはけっこういると思うんですけど、魅力的はオバチャンってどうして登場機会が少ないんでしょうね。
■ガールズパーティすっかり忘れてた。帽子の次はそっちですねぇ。
頃合的にも良さそうなあんばいですし。できれば自分じゃなくて他の方が主催してほしいんだけどな~
■それありますよねー。安全策っていえば安全策なんでしょうけど、少しでも守りに入るとすぐ人気落ちちゃうのが商業作品の怖いところだし…大変そう。
■ハッサン「筋肉こそ、強さと芸術性を兼ね備えた最高のアートなんですよ。だから弱いんですテリーは。あ、テリーは眼中にないという設…いえ、やっぱりオフレコにしてくれないみたいなのでもういいです」
■かっこいい事を言うけれど、本当の百合は自分自身だから。キマシタワー
■百合ばっか作ってた反動がきてるのかもしれません…
■俺もお前もあいつもそいつもガンダムだ!
■ダイ大は自分も大好きです。ポップはね、退場した大勢のキャラの代償の上に立っているからこそ輝いてたんだと思います。キャラだけ切り取って別の作品にコピーしても、同じ魅力が出せない理由はここかなぁと。
バランやハドラーといった人気キャラを容赦なく退場させ、味方を立てたからこそ生まれた魅力というか。もしバランが最後までダイの仲間として戦ってたら、ポップはあそこまで輝けなかった。
クロコダインが離脱し、ヒュンケルまで離脱して、最後にダイの横に立った仲間だからこそポップなんですね。
■モンスターズやったことないんですけど、そんな感じなんですか。
なんかRPGって弱い頃の戦闘のほうが燃える気がしないでもないですね。
■MGSPOPSって、なぜかあまり評判聞かない気がするんだけどどうしてなんだろうな~演出とかすごい新しい試みばかりなのに。
それにしても若本は反則ですね。あれは反則だ。
■2日でクリアできるとか、時代は変わったんでしょうかね…ヘラクレス3持ってたかなーFCはけっこう集めたけど、バックアップものは遊べないからね…
■そうそう、敵が舞台を作って、そこに主人公が乗り込むっていう展開が好みなんですよ!燃えるんですよねーこのシチュが。こんな奴らに勝てんのかってとこからが勝負なnですよ。
■惜しいが違うッ!一時期はそっち方向もあったので伏字に。
×××××の××を×××ってとこが、主人公選択式システムにした理由なのは間違いないですね。
■それあるかもしれないですねー。ジェットコースター。
あれの本体って、急降下前にゆっくり上る、あのドキドキする時間ですよね。
■どうしても筋肉RPGを作らせたいというCIAの動きが見え隠れしているな…
ヤツらめ…いったい何を企んでいるんだ…
< 主人公の性別
| ページTOPへ |
敵とは >