実は良い人
2025/07/23
話を作っていくうちに作者が敵へ感情移入しちゃってどんどん良い奴になっていくのはよくある話ですけど、実は悪いことだと思っていたのが良い事だったというひっくり返しかたをするケースが稀によくあります。
個人的にこのやり方はすごいリスクが高いと思うんです。
というかこのやり方で批判されなかった例を知らないくらい危険って認識。
だって散々「こいつ悪い事してるから倒してね」と言ってたのが急に「はーい実はそれ悪いことじゃなかったんです」ってなったら読者やプレイヤーは振り上げた拳をどこに振り下ろせばいいか分からなくなっちゃうじゃないですか。
受け手の予想を外すにしても、駄目なやり方があるということでしょう。
それはたぶん作り手側も分かってはいるんです。分かっちゃいるけどついやっちゃうというか。
なぜついやっちゃうのか。
話を作ってくとね、なんか敵の方に感情移入しちゃうんですよ。
なんで敵に感情移入しちゃうかというとね。
ず~~っと物語を引っ張ってくれてる存在だからだとおもう。
悪いことをすれば話が生まれるわけで。
んで作者は必死に話を作るわけでしょ。
ということは作者と敵の立場がけっこう近くなっちゃうというか。
だからついつい敵に感情移入しちゃって良いように良いように描写してしまうんじゃないかって思うんです。その究極が「実は悪いことだと思っていたのが良い事だった」というひっくり返しなんですね。
それだと話がめちゃくちゃになるから、急に真の裏ボスを生やして敵だったやつと手を組んで倒すとかいう強引な締め方になったり…よくある話ですな。
受け手の振り上げた拳が、これまで追ってきた敵ではなくポッと出のなんかしらん奴に振り下ろされてハッピーエンド…とはなかなかいかないもんです。
なので敵は徹底的に悪く描いて、受け手のヘイトを一斉に集めて最終的に惨めに倒されてスカッと爽快に終わらせるのが無難なやり方だと思う。
分かってるんですよ。
それはよ~く分かってる。
分かっちゃいるけどついやっちゃうんです(2かいめ)
思えば新約の話もそうでした。
魔トリョーシカも時計少女も、これ倒す必要あるの?と思った人は少なからずいたと思うんです。
ジャニス編くらいじゃないですかね、倒すのに引っ掛かりがなかったの。
でも自分喰いの正体を知っている人はやっぱり引っ掛かったと思う。
そこらへんの反省を踏まえると、マジェは徹底的に悪い奴を出してそれを倒してスカッと爽快に終わらせるべきなのは分かっているんです。
まぁ~~~でもねぇ~~……
そうなってないんですよね。ぶっちゃけた話。
じゃあ今から変えるかって言われてももう無理だし。
とはいえ、「実は悪いことだと思っていたのが良い事だった」みたいなちゃぶ台返しはやってないんですよ。別に敵に感情移入して良い奴に描写してるわけでもなく、ただ単にどの陣営の言い分にも一理あるというだけ。
ただ、それだと主人公側に感情移入しにくいというか、「これで勝っても向こう側の言い分も分かるし…」となったらプレイのモチベが下がりかねない。
プレイヤーが勝って気持ち良くなれるゲームの方が良いに決まってる。
それは分かってるんです。
分かっちゃいるけど、たぶんマジェのプロットは変えません。
理由はひとつ。
憎悪やヘイトを全方位に巻き散らすような不快な存在は描きたくないんです。
何もない所からわざわざイラッとする存在を生み出すなんてねぇ…
描きたくもないものを嫌々描いたってロクなもんは生まれないでしょう。
正解を選ぶだけが創作じゃないんですよ。たぶん。
人には向き不向きがあるんです。
7/22までの拍手お返事です。
■そこらへんは特に捻ってはいないんで、皆が十分に予想できる範囲になるかなぁと思います。重要なのは秘密の内容ではなく、その秘密に追い詰められている王女の弱さをどう表現するかって所なので
■ドMとドSは紙一重なのである
■プリンセスはデコ出しが王道…この認識は一体どこから来るのだろう…
我々取材班はその謎を追うべくアマゾンの奥地へと足を踏み入れたのだった
■人間ってのは生きてるだけで十分なんですよ
■やんごとなき王家の話はもう世の創作でやり尽くしてる感あるので、ソッチ方面で意外な展開ってのはあんま意識してないんです。王女の秘密はただの撒き餌で本当に隠したいことは別にしっかりと用意してあります
■あれでも口紅は最初の頃よりも薄くしたという
■まさにそう
■サザエさんでいうとオツカ、ラタ、イタ、ゴナアか…戦闘力高そう
■本格的なオーディオ野郎め
■2歳老けさせたのを早速ネタにするでない
■プリメイラ様の陰陽値は早い段階でプレイヤーにバレるんだよなぁ…
■AIちゃんは悩みを優しく聞いてくれるお仕事だけで十分だから…
■愛称がプリムと被ってるっちゃ被ってるかも…
プリメイラ様は人によっては初期イメージ強そうに見えないかもなぁ
■修正を繰り返していると感覚がゲシュタルト崩壊して訳分かんなくなるから「これでいい」という確かな手ごたえを貰えるのは有難い
■言われてみるとツンデレキャラではある
■すまぬ以下略しちゃったぞ
■あんまダークにならないように気を付けないと
死人が出る作品はテレプスターシャ以来かも(宿屋から目を逸らしながら)
■プレイありがとうございました
もう昔の作品になってしまいましたが、こうやってプレイ報告をいただくたびに作って良かったなと思います
帽子世界に負けない作品をこれからも作っていきたいですね
■「いくぞヤス」「はい、猿」
< 顔グラ作成中
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マジェスティアのヒロイン >
ごめんなさいで済まないことがジワジワとバレて追い詰められていく……倫理的に問題のある間柄の人物との子を身ごもっているとか本当は成り代わった影武者とか……?