主人公嫌悪病
2017/02/24
むかーし、「主人公嫌悪病」に罹ってて困ってたことがあったんです。
主人公っぽい立ち位置のキャラに嫌悪感を持ってしまう。
環境とか性格とか関係なく、とにかく「こいつは主人公だ」と認識した瞬間にそのキャラが嫌いになってしまうという恐ろしい病気です。
この病気がやっかいなのは「主人公に魅力がない」と勘違いしやすい所です。
「主人公に魅力がない」と「主人公だから魅力がない」は全く別物です。
主人公に魅力がないのは作品に問題があるだけですが、主人公だから魅力がないと感じるのは受け手側に問題があるのです。
どうして主人公という立ち位置に嫌悪感を持ってしまうのか…
今日はこの病気を徹底解剖していきたいと思います。
まず第一に。
「異様なまでに優遇されているキャラが気に喰わない」
「あからさまな主人公補正に萎える」
これらは主人公嫌悪病ではありません。
キャラの厚遇が目に付いて不快になるのは、作品に問題があるんです。
受け手側に問題はないので病気とは言いません。
主人公かどうかじゃなくて厚遇されているかどうかになっちゃいますしね。
「なんかこの主人公、不自然に浮いて見える」
これが主人公嫌悪病の初期症状なんです。
主人公の存在に違和感があるんですよ。
主人公以外が生物だとしたら、主人公だけ無生物に感じるというか。
症状が進むと、ヒトの皮を被った単なる作者のスピーカーに見えてくる。
youtubeで動画の途中に広告が入ったりするでしょ。
主人公が出てくるとあんな感じに見えるんです。
あーせっかく作品を楽しんでたのに邪魔な広告が入ってきたよ~的な。
そう。
主人公が作者の広告に見えるんです。
これが主人公嫌悪病の正体なんです。
作品自体に問題はなく、受け手側に問題がある。だから病気なんですよ。
少年漫画とかで盛り上がってる場面で主人公のシーンに切り替わったら急につまらなく感じる場合、作品に問題があるのか主人公嫌悪病なのか判断に迷うことも少なくありません。
スポーツ系漫画で「どうせ主人公が勝つって結果見えてるからつまらないし、脇役の試合のほうが結果が読めないから先が気になって面白い」的な意見もよく耳にしますが、ここらへんも厳密には主人公嫌悪病とは少し違うっぽい。
そもそも、どうして発病するのか原因がよく分かんないんですよね。
鼻につく主人公ばかり見たからとかそんな単純な話でもなさそうですし。
治療するのは大変ですが、主人公の存在が空気みたいな作品を見ることで多少緩和することができるかもしれません。
たまーに、誰が主人公だか分からない作品とかありますよね。
脇役が人気あり過ぎて、主人公の出番がまったくない漫画とか。
主人公嫌悪病にとても優しい作品といえるでしょう。
「あぁこの作者、たぶん主人公のこと苦手だな」
って感じる作品とかもありますよね。誰とは言いませんが冨樫とか。
主人公描きづらい・描きたくないオーラがすんごい伝わってくる。
気のせいかもしんないですけど。
まぁそれはそれとして。
主人公嫌悪病ってのは、何も受け手側だけに限った話でもないんですよ。
発信側、つまり作者に発症することだってあるんです。
とにかく主人公を動かすのに疲れる。
主人公のどこに魅力があるのか作者なのにはっきり言えない。
主人公の話を作ってても全然楽しくない。
主人公だからこうしなきゃ、これしたらいけない、みたいな脅迫概念がある。
トントン拍子で話が作れてたのに、主人公が登場すると急に話が詰まる。
主人公がいない場面の方がどんどん話が膨らむ。
主人公に飽きる。
作品はそのままに主人公だけ別のキャラに変えたくなる。
ここら辺の傾向が増え始めたら、少し疑ったほうがいいのかもしれませんね。
こうなってくると、いくら主人公をテコ入れしたって無駄です。
そりゃそうでしょう。主人公という役が嫌悪感の原因なんですから、どんなにキャラをいじくったって良くなるわけがない。
こういう場合は、まず自覚することが第一でしょうね。
下手に主人公をいじくり回しても逆効果になりそうですし。
主人公を空気化させたり、しばらく退場させたりして病状が緩和するのを辛抱強く待つしかなさそうです。傷口を抉っても完治が遅れるだけですから。
ちょっとくらい主人公がいなくなったって大したことないんですよ。
気付いたら2年くらい主人公が出てなかった、なんて漫画はザラにありますし。
天才バカボンって題名でバカボンのパパばっかり出てたって何も問題ない。
サザエさんって題名でカツオばかりが話のメイン張ってても何も問題ない。
ドラえもんとのび太どっちが主人公かなんて考えたって無意味。
そもそも「主人公」なんて概念は後付けですからね。
大昔の創作にそんな概念なんてなかったんですから。
ここ100年~150年くらいからでしょ、主人公とか言い出したのって。
竹取物語も竹取の翁だったりかぐや姫だったり時代によって題名違うし。
そりゃ当時は主人公なんて概念なかったし、コロコロ変わって当然でしょう。
後から付け足した要素を全ての創作物に当てはめられる訳がないんですよ。
だから主人公がいなくても全然無問題。
W主人公とか全員主人公とかたまに聞きますけど、なぜそこまで主人公に固執するのかよく分かんないんですよね。主人公が分かりにくい作品だったら無理矢理主人公を決める必要なんてないと思うんですよ。主人公どころか生物すら全く出てこなくても物語は作れるんですから。
なんかちょっと話がそれましたけど、とりあえず今日はこの辺で。
他に主人公飽きた病もあるんですけど、それはまた別の機会にでも。
2/23までの拍手お返事です。
■女王女
■墓場で野宿してるお前が一番怖いわ!
■節約どっから来たんや!
■無理やり百合に繋げんでええわ!
■いいんですけど、法的にグレーというかアウトっぽいからあんま大々的に紹介したり広めたりできないという
■あんまサイコパス系は怖いと思わないんですよね。切った爪を何年分も瓶に保管してたりみたいな、意図が分からない不気味系のが怖いです
■偉大なる遊び人だからね!
■エリクサーとかも売ってましたね
■あたしのはむしろ薄すぎる、攻めが足りない、チキン野郎ってよく言われるんですけど、さじ加減ほんとよく分からんな~
■それは面白いことを聞いた!ネタとして使えそう!
そういう、創作で使えそう系の雑学ネタだいすき
■平城京できたのって710年じゃなくなったんでしたっけ?
変わったのは鎌倉幕府だったっけ
■まぁやったことないんで何ともいえないですね
FFRKやったからもうソシャゲは十分かな
■無理矢理帽子に繋げんでええ!
■管理人不在の世界は現実世界だけって設定なんですよ
■廃墟になる場合は大抵夜逃げじゃないですかね。もちろんいたずらの可能性がないわけじゃないんですけど、無影灯といった設備は高価なので泥棒対策が必須な廃病院の侵入難易度はかなり高そう。管理がずさんだとゴイアニア被曝事故みたいなことも起こりえますからね
■探検しようぜ!
■やれやれだぜ
■友ヶ島のラピュタ感はほんとにすごいですよね
昔の日本の建築美術ってほんといいですわ
■いろいろカテゴリ分けがいるのかもしれませんね
■ちゃんと作者のスーさんとこにも感想送ってね!
■服が破れるのは龍虎の拳ネタだから龍虎キャラ女子限定なんですよ
■まぁアトラクション化してますからね
「これ以上侵入するな!」って構造にするとゲームになんないから「奥にはもっと楽しい仕掛けがあるよん」って接待構造になってもしょうがない
■廃墟になる時点で暴力団とか絡んでそうだし買っても犯罪になりそう
■両手に盾を持った時の絵ヅラがまた何ともいえない
■コンボボーナスなくなったんですよ…
■けものフレンズ見てないんですよ…
■いやにリアリティのあるレベルだな!
■つまり間違いようのないリンクの冒険こそ至高ッ!
■よくよく冷静に考えたらおばけ屋敷のおばけ役の人ってかなり重労働な気がしてきた
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■女王と王女
二世代に踏まれる隊長……ふふふ!