魅力的なキャラがいたら作品は面白い。
でも自分の場合、どんなにキャラが良くてもそれだけじゃ読み続けられない。
漫画喫茶とかでテキトーに漫画を手に取ってみて。
仮にそれがクリケットを主題にしたスポーツ漫画だったとしたら。
まあ棚に戻しますね。興味ないんだからしょうがない。
でも。
もしこれが好きな作家だったら。
もしいま話題になっているタイトルだったら。
もし興味のあるスポーツだったら。
もし表紙が百合ん百合んしてたら。
とりあえず中身が気になって読むと思います。
それは興味が湧いたから、関心があるから、得るものがありそうだからです。
要するに、何か自分にひっかかるものが必要だってことです。
そういう理由から、自分の中で創作というのはキャラクターが最初ではありません。もちろんキャラは重要ですが、まずは誰かの手に取ってもらわないとそのキャラすら見てもらえないからです。
少し前に、ラーメン発見伝をネタにしました。
ラーメン屋に置いてあったから読んだと書きましたが、実は芹沢サンという面白いキャラがいるらしいって事は聞いてました。だから興味が湧いた訳です。
実際に面白いキャラでいろいろ刺激されて、得るものがあったから日記に書いたわけですけど、じゃあ芹沢サンだけでラーメン発見伝を全巻読めるのかというと、無理でした。1巻が限界です。食べ物とかラーメンに興味ないからキツイんですよ…
個人的に芹沢サンはすごく魅力的で面白くて気に入ったキャラなんですけど、それでも芹沢サンだけで続けて読むのは厳しかったんです。
キャラが良ければ作品は面白くなる。それは間違いありませんが、だからといってキャラだけに力を入れればいいのかっていうと、そんなに甘いものじゃないと思うんですよ。
少年誌の漫画講座とかで「まずキャラを魅せろ!」「キャラで読者を掴め!」みたいな話を見ると、「いや…キャラが魅力的かどうかなんて読むまで分かんないんだから、まず手に取ってもらうっていう最初のハードルを越えないと意味ないんじゃ…」って微妙な気持ちになるんです。
そりゃね、ある程度ファンを掴んでる人気作家だったら「あ、この作者の新作出たんだ、読んでみよう」っていう最初の取っ掛かりがあるからキャラ重視でもいいと思うんです。でもそんなのがない新人作家とかに通じる理論じゃない気がするんですよ。
ヒカルの碁とか、ほんとそうでしたもん。
自分の場合、小畑絵だから最初の取っ掛かりがあったんです。そうじゃなきゃ碁なんて興味すらないですよ。小畑絵+少年漫画っぽくないオッサンが頻繁に登場するコマを見て「なんか普通のジャンプ作品っぽくないなぁ」って興味が湧いたから読み始めたわけで。
ヒカルの碁は優等生の伊角さんが反則したりとか、魅力的なキャラがいっぱいいましたけど、取っ掛かりがなかったらそんなの知りようがないですもん。
だから創作で最初に大事なのは、まず誰かの手に取ってもらう取っ掛かりじゃないのかなぁって思うんです。フックってやつですね。
どうやってフックを作るのかっていう話が聞きたいわけです。
取っ掛かり、フックはどうやって考えるべきか。
最初にターゲット層を明確にすると、絞るべき項目が見えてきそうです。
例えばの話なので、実際に作るつもりはありませんが。
もしツクールでフックを考えた作品を作るならば、ターゲット層は創作畑の人間だと考えます。同人漫画もそうですけど、少なくともこの界隈に興味があるから同人を手に取るわけでしょうし。
創作畑の人のフックとなるもの。
それは絵の上達であったり良い話の作り方だったりといった創作技法や、創作にありがちなネタを網羅した業界メタネタ、こういう作品が面白いよねあの作品のここが良かったよねといった名作共感、今後こういうジャンルが流行るんじゃないかとかこのジャンルが流行ったのってこれが理由じゃないかといった考察話。まあいろいろあるかと思います。
基本は創作畑の人に「何か得られそう」と思ってもらえる部分ですね。
それをうまく作品に落とし込む。
絵の上達を落とし込むなら、絵の下手な画家が上達するまで頑張る話とかだとさすがに直接的すぎるので、未熟な技術の子がいろんな障害を乗り越えて成長していく話みたいにアレンジを加えていく。
業界メタネタにしても、直接業界メタネタを入れるんじゃなくて。
例えば創作ゲームが完成しないっていうエターナラーをネタにするなら、創作ゲームの部分を必殺技とかに置き換えて、いい必殺技を思い付くんだけど毎回完成しないヒーローとかでも十分ツクラーのフックになるんじゃないかなぁと思うんです。
どうやって落とし込むかっていうアプローチの内容が作品の個性になる。
そこで生まれた作品の個性はキャラの魅力を引き立てる要素となる。
キャラだけ、設定だけじゃなくて両方をうまく絡ませる。
…あくまで自分の考え方だから、これが正しいって話じゃないですけど。
要約すると。
まずは自分の作品がどの層をターゲットにしているのか把握する。
次に、そのターゲットの興味を惹くネタを列挙する。
最後に、列挙したネタを自分なりのアプローチで作品に落とし込む。
この流れがフックを作る基本かなぁと思うんです。
これだけじゃアバウトすぎるので、実際にやってみます。
マジでやったら時間かかるんでサックリと。
ツクラー向けにフックをきかせたネタを考えてみます。
タイトル『フリゲ大戦争』
かつてフリゲ界を支配していたツクール国。しかし平和は長く続かず、ツクール国はRPG国と脱出ホラー国に分裂。RPG国は脱出ホラー国との戦いに敗れ滅亡の危機に瀕していた。そして脱出ホラー国も、現在では無料スマホゲ国との戦いで疲弊しきっている。
このままでは無料スマホゲ国がフリゲ界を支配してしまう。
背に腹は変えられない脱出ホラー国は、かつて敵国だったRPG国に同盟を持ちかける。しかしRPG国は言った。
「我が国もスマホにゲームを出せるもん!」
なんとRPG国はスマホ出力兵器「エムブイ」を秘かに無料スマホゲ国から輸入し、裏で軍事同盟を結んでいたのである。
強大な敵となったRPG国に対抗するため、脱出ホラー国はウディタ国に同盟を要請するが、ウディタ国は言った。
「貴国のドーガハイシン人に媚びる国政に将来性を感じない」
四面楚歌となった脱出ホラー国は、ついに禁断の魔兵器「アツマール」の開発に着手する。この情報をいち早く察知したRPG国は、アツマールを破壊するためのエムブイ搭載航空爆撃機「エ・ラノゲー」を緊急配備。
はたしてフリゲ界はどの国が支配するのか。
…もちろんネタだからね?
1/9までの拍手お返事です。
■うちの猫もやっとスイングドアを開けられるようになりました
■さすがのサザエさんも視聴率が落ちてきてるみたいですし、テレビ離れが進んだ未来では長寿アニメがどうなるのか気になるところ
■星新一の話によく出てます。大抵ひどい目に遭いますが元気です
■闇かなぁ…せいぜい土属性くらいかとおもってた
■キャラは受け手の数だけ解釈がありますし、自分の出木杉像を押し付けるつもりはないです。あくまで自分の感じた出木杉の魅力だと思っていただければ
■そのキャラが選択する先が容易に分かると先が気にならないので、面白くしようと思ったらどちらも選びうる選択・悩ませる選択をさせる必要がありますが、そういった選択を考えるのはとても難しそうです
■人間が想像できる範囲の技術はほぼ実現可能だって話もありますね
■新約のドーラは無印と印象が変わりそうだなぁ…
打たれ弱いというかコンプレックスを抱えてるというか
■冨樫せんせいの言葉を借りれば、キャラが固まってしまえばもうキャラを壊していくか、読者があきるまで同じことをくり返すかしかないって感じです
■ハッサン「敵だった時も味方になった時も残念だった場合はもう救いようがないということですね。あ、すいませんテリーのことは眼中にないという設定なので今の発言はオフレコでお願いします」
■うちは違う。一杯のカルピスを限界まで薄める手法だ
■けっこう大長編でも最初の方に出たりしてるんですよね出木杉くん
■つい出来心で…
■キャラももちろん大事だけど、それよりも先に考えなきゃいけないことってあると思うんですよ
■答え合わせする必要すらないって思われたら続きを見てもらえませんしね
■えっ 柚子森さん終わったん?
オネロリ百合漫画とかいう希少性の高い作品だったのに
■エタァ!!
■包丁で切られそうなんスよーーーーッ!!
無敵のスタープラチナでなんとかしてくださいよォーーーーーーッ!!
■財布と合体したら便利そうなんですよね
いちいち外出する時にケータイと財布ふたつポケットに入れるのめんどい
■YYS!YYS!
■きさまがラスボスかッ!
■受け手の想像をどうやって刺激していくかっていうのは大事ですよね
予想を裏切るのもいいんですけど、予想を膨らませるのも大事というか
■あー折り畳みだと通話後のアクションが決まりますもんね~
ケータイのせいで昔の恋愛もので定番だったすれ違いとかもできないし
■AもFもすげえですね
■むかしはアンパンマンパロも流行ってましたね
■で… 出来心だって謝ったでしょ!
■任天堂のハードって故障するんだ…
壊れるってイメージぜんぜんなかったよ
■ハッサン「さっきテリーは救いようがないって言ってた人がいましたよ」
www.youtube.com/watch?v=HTk2cPQjZbU
隊長はこっちの方が好きだろうか?
www.youtube.com/watch?v=4pr9NDB55dI
ただ、ますますRPGから離れてしまうのが難点だ