2013年08月

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猫01

2013/08/11

1週間ほど前、危険な状態の子猫が二匹、庭にいました。

実家が猫屋敷なので野良の親猫が出産に利用するのは昔からだったんですが、基本的に自分はあんまり猫と関わらないようにしてまして。

理由として、猫は二匹育てた経験がありますが、少なくとも猫をペット化するには相応の代償を人間側が支払う必要があると思ってるからです。猫が住みやすいように家をセッティングしなきゃいけませんし、健康管理にも細心の注意を払い、猫の相手をする時間も十分に取る必要があり、1人暮らしなら家を長時間空けることもままなりません。

もちろんその代償の見返りとして、甘えてくる猫のかわいい姿やしぐさを楽しめるわけですが、やはり代償は大きい。
外飼いすれば手間はかからないのですが、自分はペットの放し飼いは絶対にしてはいけないことだと思っているので論外です。猫のエサやりや放し飼いは近隣に迷惑をかける行為だと思っています。やってはいけません。

こう書くと猫嫌いに思われるかもしれませんが、むしろ猫キチの部類かも。
最後の猫がエイズで死んで、もう猫を飼うのはやめようかな、その空いた時間を趣味に費やしたほうがいいかなと思いまして。

さて、そんな状況で、危険な状態の子猫が庭にいたんですよ、二匹。

実家が猫屋敷になるのはたぶん、近所にエサをやってる人がいるからでしょうね。糞尿の被害はないので、自分がエサやってるって思われてるんじゃないかと不安ですが、基本スタンスは徹底スルーです。関わってはいけない。

ただね…
その子猫の状態があまりに酷い。

どのぐらいやばいかというと、写真をここにアップするとグロ画像になるからアップできないぐらい酷い。汚いとかを通り越して怖いレベル。

親猫はいますが、時折くしゃみをしています。
こいつのカゼが子猫に伝染ったんでしょう。子猫は目ヤニで両目が塞がり、体をプルプルと震わせ這いながら歩く姿は「この夏は越せないだろうなぁ」と思わせるのに十分です。遠目からですが生後3~4週でしょうか?骨格はけっこう大きいので0~2週じゃなさそう。

親猫が子育てに選んだ場所は、実家で最も風通しがいい日陰のヒンヤリとした石畳です。ただ、この連日の暑さのせいでしょうか、親猫は子猫に近寄らず離れています。

石畳を触ると、この猛暑なのにひんやり冷たい。
成猫なら居心地は良いかもしれませんが、基本体温の高い子猫が常時いるにはちょっと厳しいかなぁと感じました。子猫ニ匹は寄りそうように隅で固まって抱き合っています。

ていうか人の家の玄関で子育てすんなって感じです。
もっと人目のつかない場所にせいや。
玄関なので干渉したくなくてもどうしても付近を通らないといけないんですが当然親猫は自分が玄関を通るとダッシュで逃げます。おーい子供はー?

とまあそんな感じが数日は続いたんですが。

親猫は決まった時間にいなくなり、2時間くらいしてから戻ってきます。
まるで時計で測ったかのように正確なので、たぶんその時間が近所のエサやりタイムなのでしょう。戻ったときに鳴いて子猫を呼ぶので分かります。
しっかし、エサもらいに行くのはいいけど、こんな目立つ場所に子猫置いてカラスに狙われたらどうすんのまったく。ていうか人間の通り道なんだから危険な場所だって分かってるはずでしょ。なぜ子育て場所を移動させない。

しかも子猫がくっつくのを嫌がるらしく、乳やり以外は離れてる。目ヤニも舐めて取ってあげてないから両目が塞がっちゃったんだろうなぁ。
これやばいよ。
放置するとヘタしたら失明する。野良で両目とも失明とか死ねって言ってるようなもんです。顔全体が目ヤニで固まってて、表情がマンガで殴られた時みたいな顔になってる。鼻も詰まってるから口でハァハァと息してる。

そんな酷い状態でも自分は非干渉を貫いてました。
関わったら最後まで面倒みなきゃいけないから。
心を鬼にしないといけない。

石畳が冷たいらしく、日が落ちると子猫二匹は自分が上で寝ようとポジション争いしてる。白猫と黒猫の二匹なんですが、いつも白猫が下ポジションになってる。状態が酷いのは白猫のほうだ。
親猫は離れたところで涼しそうに寝てるけど、白猫が母親に温かさを求めて近づくとすぐ離れる。


よく「弱った子猫を親猫が見切りつける」というけど、あれ微妙に違うとおもう。猫屋敷で多数の野良親猫を見てきましたけど、単純に親が子猫の数を覚えきれないのが最大の原因だと思ってます。自分が感じた限りでは、4以降の数が猫にとって鬼門っぽいです。

猫は賢いバカだと思ってまして。
正確にいうと、CPUは素晴らしいがHDDとメモリが足りない感じ。
逆に犬はCPUはそこそこだけどHDDとメモリが素晴らしい感じ。まぁ犬は一匹しか飼ったことないのでアテにはなりませんが。

とにかく、猫の記憶容量はかなり厳しいですよ。
嫌なことはいつまでも覚えてるから執念深い生き物と思われてますけど、覚えられる総データ数は確実に少ない。よく野良猫は懐かないって言いますけど、あれも人間を信じてないとかそういう高いレベルの話じゃなくて、生存優先のデータが狭いHDDをかなり占領してて、生存にあまり重要でないものは記録されないからなんだと思います。パーティション分けが家と野良で違うというか。

動物のマーキングも、少ないHDDを圧迫させない工夫だと思うんですよ。出合った相手の臭いを片っ端から覚えるより、自分あるいは母の臭いが安全で残りは危険だとプログラムすればHDDは圧迫しないでしょう。だから子猫を親兄弟から離すと、母猫の臭いしかHDDに残ってないから子猫は兄弟と認識しなくなりますし、母猫も子と認識しなくなります。子へ十分にマーキングできてないと、母猫は留守後に授乳できなくなります。これが捨て猫の主な原因でしょうね。とにかく猫の記憶容量はかなり厳しいんですよ。

猫HDDの隙間を上手に空けて利用すると、猫に人間用のトイレを使わせることも可能です。自分は二匹目のトイレを人間のものにしました。さすがに洋式じゃないと厳しいですが。

ただ、あんまりオススメできないですね。猫に人間のトイレ使わせるのは。
猫ってドアは閉めないので、糞尿の残ってるトイレのドアは開けっ放しになって不衛生です。閉めることや水流しまで仕込むと狭いHDDをかなり圧迫するし、素直に猫用トイレを使わせたほうが消臭・除菌効果も高いと思います。

話が逸れそうなので元に戻します。
まぁそんな感じで、自分も何だかんだ猫キチなわけなんです。
猫キチは猫の話をしだすと止まりませんからね。分かりやすいです。

んで結局、どうしても子猫を見捨てることができず、ついに「最後まで面倒を見る」と決心を固めて動物病院に連れて行くことにしました。

次回に続きます。はたして子猫の運命やいかに。

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