キャラが弱いとは
2022/01/07
「この作品はちょっとキャラが弱い」
というフレーズ、よく耳にしませんか。
キャラの個性を出すには、果たしてどうすれば良いのでしょう。
よく見かけるのは、特徴的な性格や外見の設定をキャラに貼り付ける方法。
強烈な個性を前面に出せば「キャラが立つ」という考えです。
キャラが弱いと言われたから設定を盛る。
つまりキャラ作りとは個性を作ることだというわけです。
でも、ちょっと待って欲しい。
キャラが弱いというのは果たしてキャラの設定や個性が問題なのかと。
この話はモデルの写真撮影に似ている。
モデルを変えれば済む話なのか、と。
どんなに良いモデルでもカメラマンの腕が悪かったら出来も良くならない。
つまり「キャラが弱い」と言われた場合、まずキャラを見せる能力から疑ってみるのが先なんじゃないかなと。
キャラの魅力を引き立てる方法とは設定を盛る事ではなく。
キャラをプロデュースする能力こそが重要だと思うんですよ。
プロデュースとは様々な方法を用いて目的物の価値をあげること。
これこそがキャラ作りで最も必要な要素じゃないかなぁと。
じゃあどうやってキャラの価値を上げるのか。
今日はこの部分を考えていきたい。
えぬが思うに、キャラの価値はキャラ単体ではなくそのキャラの周辺が決めるんじゃないかなぁと。だから絶対的な表現じゃなくて相対的な表現を目指した方が効果的だと思うの。
先日ネタにしていた怪力キャラであれば、大きな岩を持ち上げて怪力を表現するんじゃなくて誰もやれない事を見せる事で怪力を表現するみたいな話です。
仮に大きな岩を持ち上げてもさ。
その作品世界じゃ大きな岩を持ち上げるのがどれだけ困難か比較対象が無いわけじゃないですか。
「この作品の世界はこの岩を持ち上げるのがデフォなのか」って取られる可能性もあるわけですよ。だったらその作品世界の中で誰もやれない事を見せた方がずっと伝わりやすいと思うの。
極論を言うと。
キャラの魅力ってのは他のキャラが鍵になってるんですよ。
相関性、関係性こそが重要なんです。
以上の事を踏まえると、キャラが弱いというのは作品内に登場するキャラたちの相関関係が希薄だという見方もできるわけです。
じゃあこの部分をテコ入れするのであれば。
印象が弱いと思われるキャラに設定を盛るんじゃなくて、そのキャラ周辺の相関関係を見直すべきだと思うのね。
理想を言うならば、このキャラを立てると別のあのキャラも引き立つような。
そういう相関関係が作れたらベストでしょう。
んでね。
それを目指す為にどうすれば良いかって考えるとね。
設定を貼り付ける事じゃないと思うんです。
キャラの相関関係は設定じゃ表現できないんですよ。
じゃあ何で表現するのかっていうとね。
エピソードなんですよ。
だから結局の所、キャラ作りってのは良い話が作れないと駄目なんだと思う。
例えばですね。
テコ入れするのに主人公の妹を出すとします。
よくあるパターンとして、この妹は実の兄である主人公に欲情している設定。
これを貼り付けて主人公に欲情してるシーンを作りながら「いや~個性的なキャラが作れた」と満足する。
でも、冷静に考えてみてください。
兄に欲情する妹って、はっきり言って出オチですよね。
1回見たらもう満足するというか、それでその妹のキャラは完結してしまう。
何でそうなるのかというと。
実兄に欲情する妹って設定だけじゃ、話は広がらないんですよ。
後は実兄も妹に押されて欲情する方向になるかどうかしか無い。
つまり話は広がる方向ではなく、閉じる方向に進むわけです。
話が広がる方向を目指すにはどうするか。
そこで出てくるのが、先ほどネタにした「キャラ周辺」の相関性。
兄に欲情する妹が、その作品内でどのように存在し、どう変化するか。
読者の興味を惹くならここを攻めるべき。
例えば、そうですね。
実の姉に欲情する弟を出して、先ほどの妹にぶつけてみるとか。
そこで妹が弟をどう捉えるのか、そこで化学反応が起こることでやっとキャラ作りが始まるんじゃないかなぁと思うのね。
仮に、実兄に欲情してる妹が実姉に欲情する弟を「キモイ」と否定すれば。
自分の事を棚に上げてるお調子者という設定をしただけといえばそれまでですけど、最初の妹の設定と違うのは、キャラ単体の個性ではなくキャラ周辺の関係性を重視しているかどうかって所です。
お互い家族に欲情する妹と弟がぶつかるのであれば、妹が弟を拒絶する中で自分の異常さを自覚する可能性もあるしお互い同じ性癖同士で密接になる可能性もある。話がどう転ぶか作者にも読めない部分が少なからずあるんですよ。
じゃあこういう関係性はどうやって考えればいいのかって話ですけど。
えぬの個人的な感覚だと、やっぱり話作りが先に来るんですよね。
だってそうじゃないですか。
さっきから話が広がるか閉じるかを重視してるでしょ。
話作りが先に来てるんですよ。まああくまで自分の考え方ですけど。
コイツとコイツがぶつかったら面白い事になりそうだ。
その「コイツ」と「コイツ」を考えるには「こういう話だと面白いだろうな」っていう嗅覚というか感覚みたいなものが必要だと思う。
さて。今日も日記が長くなりました。
要するに「キャラが弱い」というのは、そのキャラ単体の設定をイジれば解決する問題ではないというお話でした。
1/6までの拍手お返事です。
■帽子は最後まで続いたんですけどね…
どうにもやっぱり絵を描くのがネックになってますわ。
描けなくなるのはほんとにきつい。
■ゼハハハ!人の夢は!!! 終わらねェ!!!ドン!!!
■プロデューサーといえばなんでアイマスとかウマ娘とかあれ系のゲームってPを男にするんだろう
■確かに何か昔あったかもなぁとはおもってた
見てみたらちょうど無印作り終わって燃え尽きてた時期でしたわ
絵の練習始めたりして、今回と同じパターンなぞってて面白い
やっぱ数年単位で作ってたもんが終わった後は力尽きるんですな
■投げたリンゴがスローで落下するって部分ですな
アニメで表現したらさぞかしカッコ良くできるんだろうなぁとか妄想してる
2Dゲームじゃあれが限界だけど
■そういや今ジャンプラのタコピーが話題になってますね
また女の子を曇らせるブームが来るのかしら昔のまどマギみたいな
■ラスボスのジャンプじいさん来たな…
あいつがらくたじいさんを邪悪扱いしてるけどたぶんみんながらくたじいさんよりもジャンプじいさんの方が邪悪だとおもってる
■大変なものを作った後でまた大変なもの作ろうとしたら心が壊れちゃうからほどほどにしておかないとですね
■誰やねん
■南国なんで雪は降ってないですけど寒いですねぇ今年は
こんな寒い日は暖房ガンガン効かせて冷たいアイス!これですよ
■エスコンは3しかやったことないですけど面白かったですね
特にUIがカッコ良過ぎて痺れました
■おめおめ~よろよろ
■どうすれば魅力的なキャラが作れるかっていうのは永遠のテーマですよね
しばらくはそこらへんをネタにして考えていきたいです
■おとなになるってかなしいことなの……
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あけましてよろしく >
努力と才能、向き合い方は超一級なのでやり切れば絶対に評価される良い作品を作れるのですよ。
そこは私めが保証します。
ちょっとずつ形になっていく過程を楽しいと思えたりすればいいんですけどね。
あとは周りの意見にぶれずに「ご自分のためにご自分の本当にやりたいと思うことをやり切ること」です。
隊長自身が満足いくものなら評価は必ずついてきますって。