前回、品質の劣化を抑える方法を模索してたって話をしていました。
今回はそれを踏まえてメルセデスさんの顔グラを描いていくわけですが。
ちょっといろいろ考えて、やっぱこれは表で出すレベルの話じゃないなと我に返ったんで、軽くザッと流す感じにします。ほんとバカバカしいんで…
顔の個性って、パーツの配置と比率が大きいんじゃないかと思ってて。
その中でも人物の目はかなり影響力が大きいと感じてるんです。
特に目と目がどれくらい離れているかと目の縦配置が。
で、それを感覚じゃなくてパラメータで出そうと思って。
目と目の間のパラメータは眼間比率。
頭頂部から顎の下までの目の縦配置は目上下比率。
横は「眼」で縦は「目」、もちろんえぬの造語です。
んで自分がしっくりくるパラメータをまず数字として出す。
データの出し方は線の長さを計測できるサイトがあるので、そこで計算します。
例として斜め向きマルクくんの眼間比率は約16%、目上下比率は約165%でした。
当然ながらこの値はカメラの角度で変動します。
横顔に近づくほど眼間比率は下がり、俯瞰になるほど目上下比率は上がる。
人間の頭は完全な球体ではないしモデルの年齢も影響するので数式は出せません。
だから年齢別に大雑把な角度の絵を何種類か描いてデータを出し、それで目の中心点を「感覚ではなく計算によって」打つ…という話なんですけど、ほらもう聞いててバカバカしくなってきたでしょ?だからこの話はこれでおしまい。
じゃあ何でこんなアホみたいな話したんだよって話ですけど、これをやるのにキャラの頭部は必ず全体を描かないといけないって所がポイントなんです。
さいとうなおき先生が「絵が下手糞に見えるのは全体のバランスが悪いせいだよ」って動画で言ってて、要するにパーツの配置や大きさの比率がチグハグだと質が悪く見えるって話してるのを聞いてて思ったんですよ。
「言われてみりゃ顔は頭部全体を描かないと配置や比率が分かんないなぁ」って。
頭頂部や後頭部をトリミングして顔だけ描いてたらいつまで経っても顔のバランス感覚が身に付かないってのに気づいたんですね。特に頭頂部は省略しがち。
上の例みたいにケースA〇〇比率〇〇%とかやるのは完全にアホなんですけど、でも頭部全体を見て自分のしっくりくる配置と比率を頭に入れて絵を描く癖を付けたら、品質も安定してくるんじゃないかなぁって。
要するにいちいち計算するのはアホですけど、そのくらいやる精神でパーツの配置とか比率を意識していったら品質も安定しやすいんじゃないかって話です。
この理屈だと頭部やバストアップだけ描き続けると全身画のバランス感覚は身に付かない事になるわけですが、それをやりだすとゲームが完成しないので今は頭部を集中してやります。必要なのは顔グラであってお絵描きが目的ではないですからね。
で、さいとうなおき先生は絵柄を安定させる方法として、ひとつのテーマで20数枚の絵を描くみたいなことも言ってました。
品質と絵柄はまた別の話なんですけど、でも安定性を上げるという意味では一つの作業に集中する手は今のえぬにとってマストかもなぁと思いました。
だから20人くらい顔グラを集中して描こうかなと。
さて、前置きが長くなりました。
それではメルセデスさんを描いていきましょう。
まずはシルエットドローイングで魔女のイメージを削り出します。
シルエットを薄く透かしてその上から点線補完法(えぬの造語)で下絵を描く。
シルエットと下絵を薄く透かしてその上から本チャンの線画を描く。
シルエット→下絵→線画でどんどん胸が大きくなっていく。おそらく巨乳を描くポイントは「こんなんデブやろ」ってくらい盛ることなのかもしれない。
ベルの時にも書いてましたが、髪は奥から手前へ3層に分けて描く。
この階層は色塗りの時の参考にするので最後までレイヤー結合はしない。
ひたすら細部を詰めながら線画が完成。
丸い宝石がちょっと古臭く感じたので菱形に変更、他もいろいろ微調整。
重なった線のクリンナップは色塗りと同時にやる。ここで下絵は消します。
色塗り開始。
肌→髪→服→その他の順でレイヤー作成して単色で塗って透明ピクセルを保護。
えぬはレイヤーマスクは使わずに透明ピクセルを保護してレイヤーから選択範囲を作成し、その上に新規レイヤーを作成して色を追加していく塗り方をしてます。
髪は線画のレイヤー構造を参考にして色を決める。
ここで奥に隠れる線を消して3つのレイヤーを結合した線画をコピーする。
このやり方に変えてから髪の立体感は増した気がする。
ただ前より時間食うからいずれレイヤー分けせずに塗れるようになりたいなぁ。
目は縁取り形式で描く。
このやり方でも結局は線に色付ける時にベクター線をラスター線に変換することになるんですが、後からやり直しできるように念のためベクター線のレイヤはコピーして残しておく。そんなレイヤーが多いから毎回エディタがごちゃごちゃする。
ベルの時に多用してたグランジ塗りは時間と手間がかかるので、ベル以降はほとんど使っていない。ポンポン叩いて色を乗せるやり方は広い面積を塗るのに圧倒的に向いていないし手首が痛い。なので別のやり方で仕上げの時にグランジ感を出す。
そのやり方とはドラゴンの時にやっていた紙のテクスチャを合成するという方法。
これを人物の形にくり抜いてオーバーレイで合成して仕上げる。
マルクくんやプリメイラ様もこのやり方でグランジ感を出しました。
ただしこのまま使うとテクスチャの黄色が乗ってしまい元のイメージの色からズレてしまうので微調整する。
魔女イメージの紫を出したいので赤と青に色調変更したレイヤーを2枚用意してそれぞれ43%と30%のオーバーレイで合成。なぜ紫1枚ではなく赤と青に分けたかというと、もうちょい赤いるか?いや青いるか?という微調整がしやすいから。
このままだと全体的にグランジが乗って汚くなるので、いったんレイヤーを通常100%にしてグランジを出したくない肌とかにスポイト塗りで奇麗にする。
赤のレイヤーも同様にする。
同じことやるのがムダだけど、後から赤と青の比率を調整できるので別々にした。
今思ったけど青を奇麗にしてからそれを赤に色調変更したほうが楽だったなこりゃ。
そんなこんなで完成、メルセデスさん。
色っぽいオネエ系はありきたりだと思ったのでイケメン方面に味付けしました。
たぶんえぬが今まで描いた女で一番巨乳だとおもう。
イケメン+巨乳は珍しい組み合わせではなかろうか。
けどゲーム内の顔グラじゃ胸は見えないので巨乳かどうかはドット絵次第。
ドット絵で巨乳作れるかなぁ…自信ない。
あとユニットの髪6色枠に紫は無いので赤髪の枠を紫にするしかない。
赤髪にしても良かったんですけどね。帽子世界のジャスミンも赤髪だったし。
でもなんか魔女は紫がしっくりくるんですよ。
11/25までの拍手お返事です。
■なんか見た目の年齢がどんどん上がってる気がする王女様
■実は今回登場人物って男が多いの
探検隊にしては珍しく
■いちおう一人クリアでも謎は全部明かされます
さすがに帽子みたいに何周もするのはしんどいでしょうしね
■PHPずっと触ってなかったらすっかり忘れてたしなぁ
でもRGSSはまだいける
■FFTタイプのやつは盾クラスみたいなのが難しい
どうしても盤面のユニットが入り乱れちゃう
■ゲームやアニメは厳しいけどその中で漫画は比較的タイパが良い気がする
■UIももうちょっと高級感出したいんですけどね
イヴァクロのあの高解像度が本当にうらやましい…
■主人公だけ愛称も決められるんですけど、デフォだとマルクくんはロスメリアさんのことをロッシィと呼んでたりします
■従順枠だと汎用ユニットの後輩ちゃんかなぁ…
■殺されすぎ
■下手に手を広げると器用貧乏になっちゃうから人生は難しい
■靴磨きの少年じゃねえか!
■ショタとは何か…我々取材班はその謎を追うべくウィーン少年合唱団へと潜入した
■色ラフかぁ~線画の前に入れたら品質は上がりそうではある
けど時間食われるなぁ…
■大人になるって悲しいことなの
■そういやさいとうなおきせんせいもパーツ練習はやめとけってゆってた
■ショタを主人公にせねばと思った私もショタに釣られた人間なのである
キャラデザはオウガとFFTの影響受けてるけど主人公をショタにしたいと思ったのはやはり初代ファイアーエムブレムの影響なのだろうか
■日常がゴリラだったはず…
■う~~んセーフかアウトか…いやセウト
■あきらめないことさ…
■プリメイラさまはちょっち垂れ目にしました
ちょっちね…
■あんま卑屈にならないようにしないとですね
見てて楽しくなるような日記を心掛けたいものです
■自分もレットイットビーとかイエスタデイ弾けてたのに今はまったく弾けなくなっちゃったなぁ…
■お気遣いどうもです
自分さえ納得できるものだったらそれで良いんですけど、その納得できるラインが上がっちゃうとキリがないし、どこかで妥協は必要でしょうね
■まだ出てねえ!
■でかいですね
というよりメリッサさんは今みると全然巨乳じゃないなこれ
■王女イメージがアトレイシアに引っ張られてたから差別化するのにVPのジェラードを意識してたんですけど結果的にジェラードに全然似てないものになっちゃった