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フックの考え方

2018/01/10

魅力的なキャラがいたら作品は面白い。
でも自分の場合、どんなにキャラが良くてもそれだけじゃ読み続けられない。

漫画喫茶とかでテキトーに漫画を手に取ってみて。
仮にそれがクリケットを主題にしたスポーツ漫画だったとしたら。
まあ棚に戻しますね。興味ないんだからしょうがない。

でも。
もしこれが好きな作家だったら。
もしいま話題になっているタイトルだったら。
もし興味のあるスポーツだったら。
もし表紙が百合ん百合んしてたら。
とりあえず中身が気になって読むと思います。

それは興味が湧いたから、関心があるから、得るものがありそうだからです。
要するに、何か自分にひっかかるものが必要だってことです。

そういう理由から、自分の中で創作というのはキャラクターが最初ではありません。もちろんキャラは重要ですが、まずは誰かの手に取ってもらわないとそのキャラすら見てもらえないからです。

少し前に、ラーメン発見伝をネタにしました。
ラーメン屋に置いてあったから読んだと書きましたが、実は芹沢サンという面白いキャラがいるらしいって事は聞いてました。だから興味が湧いた訳です。

実際に面白いキャラでいろいろ刺激されて、得るものがあったから日記に書いたわけですけど、じゃあ芹沢サンだけでラーメン発見伝を全巻読めるのかというと、無理でした。1巻が限界です。食べ物とかラーメンに興味ないからキツイんですよ…

個人的に芹沢サンはすごく魅力的で面白くて気に入ったキャラなんですけど、それでも芹沢サンだけで続けて読むのは厳しかったんです。
キャラが良ければ作品は面白くなる。それは間違いありませんが、だからといってキャラだけに力を入れればいいのかっていうと、そんなに甘いものじゃないと思うんですよ。

少年誌の漫画講座とかで「まずキャラを魅せろ!」「キャラで読者を掴め!」みたいな話を見ると、「いや…キャラが魅力的かどうかなんて読むまで分かんないんだから、まず手に取ってもらうっていう最初のハードルを越えないと意味ないんじゃ…」って微妙な気持ちになるんです。

そりゃね、ある程度ファンを掴んでる人気作家だったら「あ、この作者の新作出たんだ、読んでみよう」っていう最初の取っ掛かりがあるからキャラ重視でもいいと思うんです。でもそんなのがない新人作家とかに通じる理論じゃない気がするんですよ。

ヒカルの碁とか、ほんとそうでしたもん。
自分の場合、小畑絵だから最初の取っ掛かりがあったんです。そうじゃなきゃ碁なんて興味すらないですよ。小畑絵+少年漫画っぽくないオッサンが頻繁に登場するコマを見て「なんか普通のジャンプ作品っぽくないなぁ」って興味が湧いたから読み始めたわけで。

ヒカルの碁は優等生の伊角さんが反則したりとか、魅力的なキャラがいっぱいいましたけど、取っ掛かりがなかったらそんなの知りようがないですもん。

だから創作で最初に大事なのは、まず誰かの手に取ってもらう取っ掛かりじゃないのかなぁって思うんです。フックってやつですね。
どうやってフックを作るのかっていう話が聞きたいわけです。

取っ掛かり、フックはどうやって考えるべきか。
最初にターゲット層を明確にすると、絞るべき項目が見えてきそうです。

例えばの話なので、実際に作るつもりはありませんが。
もしツクールでフックを考えた作品を作るならば、ターゲット層は創作畑の人間だと考えます。同人漫画もそうですけど、少なくともこの界隈に興味があるから同人を手に取るわけでしょうし。

創作畑の人のフックとなるもの。
それは絵の上達であったり良い話の作り方だったりといった創作技法や、創作にありがちなネタを網羅した業界メタネタ、こういう作品が面白いよねあの作品のここが良かったよねといった名作共感、今後こういうジャンルが流行るんじゃないかとかこのジャンルが流行ったのってこれが理由じゃないかといった考察話。まあいろいろあるかと思います。

基本は創作畑の人に「何か得られそう」と思ってもらえる部分ですね。
それをうまく作品に落とし込む。

絵の上達を落とし込むなら、絵の下手な画家が上達するまで頑張る話とかだとさすがに直接的すぎるので、未熟な技術の子がいろんな障害を乗り越えて成長していく話みたいにアレンジを加えていく。

業界メタネタにしても、直接業界メタネタを入れるんじゃなくて。
例えば創作ゲームが完成しないっていうエターナラーをネタにするなら、創作ゲームの部分を必殺技とかに置き換えて、いい必殺技を思い付くんだけど毎回完成しないヒーローとかでも十分ツクラーのフックになるんじゃないかなぁと思うんです。

どうやって落とし込むかっていうアプローチの内容が作品の個性になる。
そこで生まれた作品の個性はキャラの魅力を引き立てる要素となる。
キャラだけ、設定だけじゃなくて両方をうまく絡ませる。
…あくまで自分の考え方だから、これが正しいって話じゃないですけど。

要約すると。
まずは自分の作品がどの層をターゲットにしているのか把握する。
次に、そのターゲットの興味を惹くネタを列挙する。
最後に、列挙したネタを自分なりのアプローチで作品に落とし込む。
この流れがフックを作る基本かなぁと思うんです。

これだけじゃアバウトすぎるので、実際にやってみます。
マジでやったら時間かかるんでサックリと。
ツクラー向けにフックをきかせたネタを考えてみます。

タイトル『フリゲ大戦争』

かつてフリゲ界を支配していたツクール国。しかし平和は長く続かず、ツクール国はRPG国と脱出ホラー国に分裂。RPG国は脱出ホラー国との戦いに敗れ滅亡の危機に瀕していた。そして脱出ホラー国も、現在では無料スマホゲ国との戦いで疲弊しきっている。

このままでは無料スマホゲ国がフリゲ界を支配してしまう。
背に腹は変えられない脱出ホラー国は、かつて敵国だったRPG国に同盟を持ちかける。しかしRPG国は言った。

「我が国もスマホにゲームを出せるもん!」

なんとRPG国はスマホ出力兵器「エムブイ」を秘かに無料スマホゲ国から輸入し、裏で軍事同盟を結んでいたのである。

強大な敵となったRPG国に対抗するため、脱出ホラー国はウディタ国に同盟を要請するが、ウディタ国は言った。

「貴国のドーガハイシン人に媚びる国政に将来性を感じない」

四面楚歌となった脱出ホラー国は、ついに禁断の魔兵器「アツマール」の開発に着手する。この情報をいち早く察知したRPG国は、アツマールを破壊するためのエムブイ搭載航空爆撃機「エ・ラノゲー」を緊急配備。

はたしてフリゲ界はどの国が支配するのか。
フリゲ大戦争ネタ

…もちろんネタだからね?

1/9までの拍手お返事です。
●>宝箱に足がはえてるデザイン
www.youtube.com/watch?v=HTk2cPQjZbU

隊長はこっちの方が好きだろうか?
www.youtube.com/watch?v=4pr9NDB55dI
ただ、ますますRPGから離れてしまうのが難点だ
■うちの猫もやっとスイングドアを開けられるようになりました

●経験則って大事な要素だと思うんだ
ハマれる作品と出会えれば、似た傾向を感じるものに惹き付けられる
キャラにも流行がある一方、ドラえもんみたいな長寿作品には
現代の多くの人が、思い出…刷り込みを持ってるから
普遍的かつ圧倒的な支持を受けていられる
この辺は性癖みたいなものだけど
■さすがのサザエさんも視聴率が落ちてきてるみたいですし、テレビ離れが進んだ未来では長寿アニメがどうなるのか気になるところ

●エヌさんは本当に洞察が深いですね。
実は有名な作家とか漫画家さんなんじゃないでしょうか?
とても凡人とはおもエヌ。
■星新一の話によく出てます。大抵ひどい目に遭いますが元気です

●隊長のどらえもんに対する二次創作知識(闇)がマニアックすぎて理解が追い付かない!!!
すごい世界があるんですね
■闇かなぁ…せいぜい土属性くらいかとおもってた

●正直、出木杉くんは本当にスキのないインテリ少年ですよ。
嫌味っぽい言動もほぼなかったはずです。
なぜ二次創作で人気かっていうとキャラの魅力ではなく、
「出木杉(や読者が)が的確に道具を使えば映画が5分で終わる」
といわれる、キャラに合わせた知能に縛られないでいい薄さのおかげではないかと。
メアリースーは嫌われるけど、公式に依代がいるならいいだろうという。
■キャラは受け手の数だけ解釈がありますし、自分の出木杉像を押し付けるつもりはないです。あくまで自分の感じた出木杉の魅力だと思っていただければ

●キャラが生きてきた(描かれてきた)道筋がそのままキャラの魅力になるのであって、こう言う生き方、性格で生きる、と決まったら、後はその人にどのような状況とスポットライトを当てるか。どう選択させるか、と言う所に収束し、それらがリンクしてひいてはひとつの作品になるかと想います。
その点で十分な文章(描写)量をその人に与えられない場合は、その人の見せたい場面をどう効果的に描くか、で決まるかと
■そのキャラが選択する先が容易に分かると先が気にならないので、面白くしようと思ったらどちらも選びうる選択・悩ませる選択をさせる必要がありますが、そういった選択を考えるのはとても難しそうです

●タイムマシンでショルダーホンがある時代に行ってスマホを見せたら、
「ドラえもんのひみつ道具!?」って感じで驚きそう。
ショルダーホンを小型化した携帯電話がここまで形態変化するとは思わないだろうな………あれ? スマホって携帯電話だっけ?
数年後には、「携帯電話? なにそれ?」ってなるのかな。
■人間が想像できる範囲の技術はほぼ実現可能だって話もありますね

●つまり、真面目で研究熱心なおもちゃ工場の主だけど、実は人造人間生成の研究をしているマッドサイエンティスト、ここまでがテンプレで、成果物の人造人間に対してはあまり執着を見せないけど、随所でやっぱり大切に思ってるような言動を取るドーラちゃんかわいいということか。
■新約のドーラは無印と印象が変わりそうだなぁ…
打たれ弱いというかコンプレックスを抱えてるというか

●キャラ的な魅力と、ストーリー的な魅力の違いってことでいいのかしら?
■冨樫せんせいの言葉を借りれば、キャラが固まってしまえばもうキャラを壊していくか、読者があきるまで同じことをくり返すかしかないって感じです

●キャラの魅力って逆説的なものから作ると楽という場合もある
お調子者で不運キャラ。けれどここぞを決める。見たいな
とあるゲームで敵だった頃は色々残念キャラだけど味方になると打って変わって頼もしいキャラとかね。
■ハッサン「敵だった時も味方になった時も残念だった場合はもう救いようがないということですね。あ、すいませんテリーのことは眼中にないという設定なので今の発言はオフレコでお願いします」

●続きを気にさせる最も簡単な方法はずばり「完結させない」こと。「だけど○○」なり「加えて××」なりでつなげればいくらでも続きが作れる。
でも当然ながら何でもかんでも設定を増やせばいいというわけではないので、冗長にならない範囲で、そして強さも考えないといけないし、設定を増やした以上は作中で活かさないといけない。
そういう意味では設定が少なくても作中で十分に活きれば濃いキャラに仕上がるのかと思います
■うちは違う。一杯のカルピスを限界まで薄める手法だ

●出来杉は他のキャラを食ってないところが好感持てる
基本的には影が薄いオタク少年
■けっこう大長編でも最初の方に出たりしてるんですよね出木杉くん

●>■ケータイ電話は無くならないで、形態が変わるだけでしょうね
>ケータイだけに
取る座布団が無いからえぬさん明日からメルの座布団ね
■つい出来心で…

●Twitterだったら100万回いいね押したい、って言いたくなるくらい同意したい内容だった

そうなんだよ、キャラじゃないんだよ、その先なんだよ
■キャラももちろん大事だけど、それよりも先に考えなきゃいけないことってあると思うんですよ

●予定調和って面白くないですよね。
面白いのはやってる本人ですら予想以上のことをやってしまった瞬間というか
■答え合わせする必要すらないって思われたら続きを見てもらえませんしね

●柚子森さんが終わり、少女終末旅行もついに終わってしまう・・・
そんな悲しみ溢れる今(8日現在)だからこそえぬさんは回復魔法を唱えなければならない・・・!
■えっ 柚子森さん終わったん?
オネロリ百合漫画とかいう希少性の高い作品だったのに

●>■回収せんわい!
実際にはそれをネタに4/1を用意しつつ、4/30 23:59:59に配布すると予想しています

追伸:クリスマス、年明けイラストを他所に投稿しようとしていたのですが、隊長の代わりにエターなっておきました!
■エタァ!!

●ドーラ!速くあなた無敵のえぬを何とかしなさいよー!
■包丁で切られそうなんスよーーーーッ!!
無敵のスタープラチナでなんとかしてくださいよォーーーーーーッ!!

●>■ケータイ電話は無くならないで、形態が変わるだけでしょうね
ケータイだけに
スマホが携帯電話の最終形態になりそう。
■財布と合体したら便利そうなんですよね
いちいち外出する時にケータイと財布ふたつポケットに入れるのめんどい

●頑張れ頑張れドカベン!
やーまだたーろうー
■YYS!YYS!

●(無言の拍手)
■きさまがラスボスかッ!

●(国語教員なので)「深み」の話、高校の現代文の教科書に載ってる「ミロのヴィーナス」(清岡卓行)に通ずるものがあると思います。というか、ほぼ同じことを言っています。「両腕だけが失われている」からこそ、本当の腕はどんな形なのか各人の想像が無限に広がっていくので素晴らしい、という話。要は、どれだけ想像のきっかけとなる素材を提供できるか。他ゲームでは「SIREN」辺りはこの仕掛けを意識してる感じがします。
■受け手の想像をどうやって刺激していくかっていうのは大事ですよね
予想を裏切るのもいいんですけど、予想を膨らませるのも大事というか

●スマホ、というか現状のタッチパネル式ケータイが流行ってなにが困ったって隠れて後ろ手でキー操作するだとか通話後にドヤ顔で折り畳むだとかの描写が伝わりにくくなった事なんですよ(主に刑事ドラマ感)
つまりガラホもっと流行れ!!
■あー折り畳みだと通話後のアクションが決まりますもんね~
ケータイのせいで昔の恋愛もので定番だったすれ違いとかもできないし

●感心した時すげえしか言えない底の浅い人間ですので
えぬさんの視点はすげえなあ と思ったり
やっぱりF先生はすげえなあ と思いました まる
■AもFもすげえですね

●ジャムおじさん…
アンパンチが完全に入ったのに…
■むかしはアンパンマンパロも流行ってましたね

●>ケータイ電話は無くならないで、形態が変わるだけでしょうね
>ケータイだけに

あなた、このネタ思い浮かんだ時、ほくそ笑んでいたでしょ。
私には分かります…
■で… 出来心だって謝ったでしょ!

●ドラクエ買ったけどこれからという時に3DSが故障したのじゃ
■任天堂のハードって故障するんだ…
壊れるってイメージぜんぜんなかったよ

●わずかに見せるスキがいろんな妄想を刺激するからこそ、彼は面白いんだと思うんです。

つまり孤高の強者キャラのように見せかけて、その実ステータスが微妙でスキだらけな残念イケメンキャラのテリーこそドラクエシリーズ至高のキャラってことですね
だから見た目通り強くて頼りがいのある正拳づきでなんでも解決しようとする筋肉馬鹿は駄目なんですよ
■ハッサン「さっきテリーは救いようがないって言ってた人がいましたよ」

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