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DQ11感想(ネタバレあり)

2017/08/05

前回はネタバレなしの感想でしたが、今回は思いっきりネタバレありの感想になります。まだプレイしていない方やエンディングで「Fin」の文字を見ていない方は絶対に見ないようにお願いします。

…というかトロフィ獲得率を見るとまだ200人に1人くらいの割合でしかクリアした人がいないみたいなので、たぶんまだの人が多いはず。今日の日記はクリア後のゴールドトロフィを取った時に見るようにしてください。
いいですか?ゴールドトロフィを取った時ですよ?

というわけで、今回は包み隠さずDQ11の感想を語りたいと思います。

まず最初は3D酔いに苦しめられました…
酔い止め薬を飲んでも酔ったので、たぶんFF15よりカメラワークが激しいんだと思います。3日目くらいで慣れましたけど、それでもきつかったです。

最初にカミュと脱獄するイベントで「あれ?なんかすっごいFF臭のする展開だなぁこれ本当にドラクエなの?」と戸惑いました。兵士の視界を避けながら進むイベントはこれからのシンボルエンカウントで敵を避ける練習も兼ねてたんだということは後で知ることになるわけですが。

そんなこんなでドラゴンから逃げて崖から飛び降りてOPが始まり、帝国軍あわわ、デルカダール兵の執拗な追跡から逃げるように冒険が始まります。
うっわこれめっちゃFFやわ!どうしたのホリィってビビりましたね。
今のDQってこんなドラマチックなイベントなのかとワクワクも最高潮に。

イベントで馬レースみたいなミニゲームが挟んであるのもすごくFFっぽい。
モンスターカジノの景品がゴミばっかりっていうオチはDQっぽいけど。
ダンジョンであからさまにデカイ宝箱が置いてあって「おいおいいくらなんでもそれは100%ひとくいばこだろ!」っていうツッコミを入れるシーンもDQっぽくて笑いました。

とにかくロケーションの豊富さに驚きました。
和風なエリアを抜けると砂漠、湿地帯から水の都を模した港町へ…
似たような街がひとつとして無いんですよ。
探索するダンジョンごとにロケーションが変わっていくし、ダンジョンの奥にボスがいるっていうパターンが続かないようにいろんなシチュエーションでボスと戦うようになっている。中にはダンジョンなしでボスだけと戦うみたいなケースもあって、本当に飽きがこなくて次がどうなるかワクワクしっぱなしでした。モンスターの乗り物に乗れるのもめっちゃ楽しいです。

まさに世界中を旅行してるような気分になれるんですよ。
ヴェネチアや京都やカサブランカやマチュピチュみたいな超有名観光地をモチーフにした場所が惜しみもなくガンガン出てくる。魔王城も本当に魔王城で良かったなぁ。ほら、今のRPGって世界中を旅するなんてほとんど無いでしょ?ましてや魔王城なんて。そういう世界中を旅してる感覚を今の最新技術で見せてくれるのがとても希少的です。火山や砂漠、海底王国から氷に閉ざされた城、まさに東西南北を縦横無尽に旅してる気分が味わえます。

砂漠を走っていると主人公が額の汗をぬぐい、雪山を走ってると時々腕を震わせて凍える。そういう細かいモーションまで用意してあってすごく作りが細かいのも良いですね。

それとふしぎな鍛冶がめっちゃ楽しい。
+3ができた時の気持ち良さがハンパじゃない。
リセットしたらしばらく鍛冶できなくなるという芸の細かさで、いい意味で緊張感があって楽しいですね。特にスキルが揃ってくる後半の難易度が高い鍛冶は面白いです。なんかゴルフのパターをしてる気分というか。

仲間もまた個性的で魅力的な面々なんですよね。
カミュなんてこれ絶対人気でるだろってくらいカッコいい。
ベロニカも最初のパッケ絵見た時は「ああDQもついにロリ要員に走ったか」と思ったものでしたが、最初にベロニカと会話した瞬間、そんな単純なキャラじゃねえぞコイツとビビったものです。

仲間全員に何かしら隠された謎があって、それがすんごい気になるの。
仲間一人一人の設定がとても練り込まれていて深い。
だからシナリオを先に進めたい欲求がめっちゃ高くなるんですよね。

んでそのメインシナリオが、なんか悲惨な話ばっかりっていうか。
主人公の故郷が滅ぼされた所から始まって、人魚とか格闘家の話とかユグノアの過去とか、なんか可哀想な話ばっかり続いて。ていうかすぎやんの悲しい音楽はマジでめっちゃ物悲しい気持ちになるから心にグッサグサきてやばい。

そんでトドメが大樹の落下による世界崩壊ですよ。

特に世界崩壊は「ええ~!これDQでやっちゃっていいの?」って本当にビビりましたね。しかも崩壊後の世界の空気というか朝が来ないって部分がめっちゃFF15っぽくて、すごい絶望感がありました。魚になった時は本当に驚いたなぁ

てっきりシステム的に世界は保護されてるものだと思ってたんです。
クエストリストみたいなのもあったし、取り残しも後で回収できるものと思ってたから、まさかこんな展開になるなんて想像すらしてなかった。

しかもそれまで旅をしてて、その美しい世界に感動と親しみを感じてたもんだから、それが崩壊して二度とあの美しい青空の世界で冒険はできないんだと思った時の絶望感は本当にすごかったですね。この部分が自分的にPS4版をお勧めする要因になってます。

いやそんなはずはない、これは後で絶対に元に戻す方法があるはずなんだと思ってシナリオを進めていくんですけど、どう考えてもあの完全に崩壊した人魚の王国やデルカダールが元に戻るような空気じゃない。

じゃああのOPは何だったの?って思うじゃないですか。
勇者の剣を引き抜いてオーブと反応してたあのシーンは嘘予告なの?って。
そもそも勇者の剣は大樹の中にあったわけで、大樹の外で勇者の剣を掲げてるあのシーンはどう考えてもつじつまが合わない。

いろいろモヤモヤしつつ、崩壊した世界でバラバラになった仲間と再び集結するために旅を続けていくわけですけども、ここらへんもめっちゃFF6っぽいですね。別に悪い意味ではなく、すごく良い意味で。

グレイグが仲間になるとは正直思ってませんでしたけど、ステータス画面とかの空きが気になってて、これ8人目いるんじゃないの?と怪しんではいました。その8人目がグレイグだとは思ってませんでしたね。加入した時は嬉しかったんですけど、せめてあの黒いかっこいい鎧姿で仲間になってくれたらなぁって、そこがちょっと残念でした。英雄がなんか地味になってんの。今にして思えば、このガッカリ感こそが伏線だったんですよ。

さあ残すは姉妹のみ、という所で。
アレですよ。例のアレ。
ベロニカが死んでたっていうアレ。

ここはもうほんとに信じられなかったというか。
ビビったのを通り越して「いやいやいやいやいやいやいやいや死んだとか無いやろ~じつはどっかで復活するんやろ~?まったくホリィは意地悪なことするなぁ」ととにかく受け入れられるような心境じゃなかったですね。

だってれんけいリストとか装備可能リストにまだベロニカの名前残ってるし、ベロニカが永久離脱したら8人目の空きは結局何だったん?って思うじゃないですか。また7の種泥棒の悲劇ですよ。

だからこれはきっと後で復活するイベントがあるんだよと自分に言い聞かせてたんですけど、ベロニカの魔力を得てセーニャが賢者に覚醒したイベントを見て、完全に諦めましたね。スキルパネルがベロニカと合体しちゃってるし、スキルポイントも習得した呪文もみんなベロニカと合体してる。

ゲームシステムでメタ的に救いを求めていたものが、そのゲームシステムによって明確に否定されたというか。ここまでやられたらベロニカが今さら復活して合体した能力が再び分かれるなんてことはないな、と諦めました。
ベロニカはずっとレギュラーで活躍してたから本当にショックでしたね。

まあでもクヨクヨしててもしょうがない。
こうなったらもうサクッとクリアしよう、と気を取り直します。
ただ、気になるセリフを言ってたNPCが聖地ラムダにいたんですよ。
確か「悲劇なんて言葉で簡単に片付けていいもんなの?」とか言ってた。

ここから先の展開で、何度も「死んだベロニカのために」ってセリフを仲間が言うシーン出てくるんですけど、なんかやっぱ腑に落ちないというか。
ずっとモヤモヤしたまま、結局ウルノーガを倒してエンディングが始まっちゃうわけです。まだベホマもイオナズンも覚えてないのに。

でもなんか、このエンディングおかしいなと感じて。
いやに見せ方がテンプレすぎるというか。
今までずっと革新的なDQを見せておいて、なんで急にエンディングだけベッタベタすぎるんだろうって妙な感覚になりながらスタッフロールを見てました。
正確にいうと、ベロニカ死亡確定後から妙にRPGテンプレ化が強くなってるというか。「死んだ仲間の為にがんばろう」なんてテンプレセリフ言うような単純な話じゃなかったのに。急に六魔軍やらなんやら出てきて完全にダイの大冒険みたいなノリになったのも違和感あったし。

なんかうまく言えないんですが。
「はい、これが今までのRPGのお約束なエンディングです」って言われてるような感覚というか。

そもそも予言者とかサマディーで勇者の星が落下してきた時にウルノーガがぶった切ってナゾの生物がガックリしてたあのイベントなんだったの?と。
ていうかオープニング以降ずっと主人公の前に出てくる青い透明なアレが結局何だったのかまったく触れられずに終わってるし。

そんな感じでいろいろモヤモヤしながらエンディングを見てるとですね。
突然出てくるんですよ、to be continuedの文字が。

え? なにこれ?
まさかこれは…と。
なにやら邪道な空気を感じたわけです。もちろん良い意味で。

んで続きを始めてみると、平和になった世界でもやっぱり仲間はみんなベロニカのこと引きずってるんですよ。ああそうそう、こいつらはそういう奴らなんだよ仲間の犠牲を美談で済ませるような人間じゃないんだよって思いながら、わらにすがる気持ちでベロニカ復活の方法を探りに行くわけです。ここらへんは完全に自分と心境がシンクロしてましたね。

んで時を壊したら主人公が二度と戻ってこれないって分かった時に、仲間全員が体を張って行き先を塞いでたのはちょっと感動しました。そうそう、こういう奴らだったんだよなぁって。

んで世界崩壊する前まで主人公が時を遡るわけですが、じつは自分も崩壊直前のセーブデータは念の為に残しておいてたんですね。そしたら仲間のデータが完全にそれと一致しててビビリました。裏でこっそり記録してたんですよ。

その後、ホメロスとの強制敗北戦闘イベントを強制敗北にさせないようにする展開は本当に感心しっぱなしでした。自分は強制敗北戦闘なんて全く無意味なものだって嫌ってたんですけど、まさかこんな形で生かしてくるなんて思ってもみなかったというか。

DQ11に関していえば、強制敗北戦闘イベントじゃなければいけなかったんですよ。強制敗北を引っくり返すことに意味があって、それが本当に素晴らしい。まさに、あの時の致命的なミスをやり直す!っていう自分の望んでいた展開だったんです。
システム上でダメージを与えられなかったホメロスに対し、ダメージを与えられるようになるという逆転劇は本当に素晴らしい。

んでその後、デルカダール王に化けたウルノーガに「志村~うしろうしろ!」並みにヒヤヒヤしっぱなしの中、ついにウルノーガを倒して世界が崩壊しないルートに入るわけですが、同時にいままで張っていた伏線が猛烈な勢いで消化されていきます。もうただただ感心しっぱなしでした。

ベロニカを死なせない時間改変や、かっこいい黒い鎧を着たグレイグが仲間になったり、死んだニマ大師や人魚王国の女王セレン、泡となって消えた人魚ロミアとかがみんな生きてたり、いろいろ気になってた要素が全部上手に消化されてる。なんか心の内を見透かされてるような気分になりました。
悲劇を美談で終わらせないのが本当の勇者なんだ、っていう意思とともに、勇ましいDQIIIのフィールド音楽が流れだすのは最高でした。

結局、なんかの試練を受けてこいとか言われたけどスルーしてそのままニズゼルファを倒しました。超苦戦なんてもんじゃないというか、味方の最大HP以上の全体攻撃を撃ってくるんで倒しようがなかったんですけど、2軍を肉壁にして呪文弱体化を2段階入れた後、ベロニカの魔力増幅呪文暴走魔法陣やまびこメラガイアーで何とか押し切りました。運よく暴走が入ると3000以上のダメージが出せるので、ベロニカの3回目の行動が回ってくるのをひたすら祈ってましたね。ていうかメラゾーマ覚えないままメラガイアー取ったんですけど、なんか順番バラバラだなぁ…結局けんじゃのいしは出てこなかったしちょっと急ぎ過ぎたか

いやぁでもまさかドラクエでこんな短期決戦ができるというか、やられる前にやれ的なスリリングなバトルができるなんて全然思ってなかったです。
序盤はカミュのゆうしゃのまい分身タナトスが超強かったし、終盤はベロニカの呪文弱体化入れた後の魔力増幅呪文暴走魔法陣やまびこが最高だった。

で、2回目の真のエンディングを見たんですけど、3の前ってことになってるみたいですね。あれ?たしか公式のルビス伝説だとロトってルビスの恋人だったんじゃなかったの?もうあの小説無かったことリスト入りしちゃったのかなぁ?とかいろいろ疑問に思いましたけど、まあドラクエってそもそも後付けばっかだからあんま深く考えてもしょうがないですね。

クリア後もいろいろ遊んだんですけど、マルティナもかなり強いですね。
思い出のリボン+3が2個揃った時のマルティナの化けっぷりがすごい。
聖地ラムダへ入る前に装備させとかないと2個にできないんですけど、偶然にも装備してたのが幸いだったかも。だってあそこで裏セーブされるなんて思わないじゃないですか。

1ターンでMPが12回復するからばくれつきゃくが撃ち放題。
高い攻撃力を持った槍持たせて思い出のリボンx2のばくれつきゃく。
これにキラーピアス+3x2と二刀の極意とごうけつのうでわ+3x2を持たせたカミュの二人がいるとザコ戦でMPが減らない。

ていうか仲間に弱いキャラが一人もいないのが素晴らしい。1軍2軍はあったけど、それは単に全員の装備を最高の状態でキープできないっていう事情だからで、環境を整えたらみんな出番があるんですよ。それとスーパールーレットは邪神戦前のレアアイテム集めに大活躍してましたね。

まだ全然やり込みが足りてなくて、とりあえずクリアした程度なんですけど、たぶんDQ11のプラチナトロフィはかなり時間がかかりそうなので、続きは新約・帽子世界が完成した後でじっくり楽しもうかなぁと思います。酔い止め薬は6錠しかないし。

DQ11は本当に面白かったなぁ…
まさかエンディング詐欺してくるなんて思ってもみなかった。
誰しもが思う、納得できないエンディングの続きが遊びたい、あの場面をやり直したいっていう願いを叶えてくれた気がして、過去に戻ってからドキドキしっぱなしでしたね。ホメロスの攻撃を魔王の剣で跳ね返す主人公ほんとにカッコ良すぎ。

ちょっと話が長くなりましたが、キリがなさそうなのでこの辺で。
とにかく最高の1週間を過ごせました。

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